子育て情報『父親になったら知っておいてほしいこと【保育士おとーちゃんコラム8】』

父親になったら知っておいてほしいこと【保育士おとーちゃんコラム8】

目次

・子育ての主体としての親になりきれていなかった「イクメン」
・子育てには当事者意識が必要
・男性の「悪気はなかった」は言い訳にはならない
・子育てをきっかけに人生の価値観の違いを認識することも
・男性は妊娠がわかったときから子育て当事者意識を持とう
パパの子育てのイメージ


少し前に「イクメン」という言葉が一世を風靡しました。でも今現在では、「イクメン」はもはや過去の考え方になっています。なぜ、「イクメン」は過去のものとなったのか、そのことについてお話ししたいと思います。

子育ての主体としての親になりきれていなかった「イクメン」


パパの子育てのイメージ


「イクメン」が過去のものになったのは、単に「育児する男性」というだけで、育児することをアピールするのは、子育ての主体としての親になりきれていない態度だったと言えるからです。

だって、育児する女性のことを「育ウーマン」とか「育母」とか言わないですよね。

これまで社会的文化的に、子育ては女性のものという感覚がとても強くありました。

しかし、男女が平等と考える現代社会になり、このような意識のままでいることはもはや男性にとってもプラスになるものではなくなっています。「イクメン」は、男性が子育てにほとんどノータッチのころからの過渡期として現れたもの、すでにその時期はもう終わっています。

現代では、子どもを持つ男性に対して、子育てに参加してかっこいい「イクメン」ではなく、子育ての当事者としての父親になることが求められています。

子育てには当事者意識が必要

僕はこのことをこれからお子さんが産まれる方、産まれてまもなくのお子さんをお持ちのお父さんに、ぜひ知っておいてもらいたいと思います。

それは男性を責めようと思って言うのではありません。
むしろ、男性の人生の自己実現のためにどうしても理解しておいてほしいことだからです。

このこと。つまり男親の子育ての当事者意識のあるなしは、これから家庭、家族を営んでいくうえで大変大きな意味を持ちます。

たとえばこんなケースがありました。夫婦共働きで10カ月のお子さんがいます。あるとき、お子さんが発熱して体調を崩しました。普段は保育園に預けていますが、熱があるのでお休みします。偶然にも翌日は、父親がお休みで特に用事もなく家にいる予定でした。
母親は仕事です。

「明日は子どものことをお願いね」。そう母親が伝えると、父親は「見てるだけでいいなら見ていてあげるけど、ほかには何もできないよ」と答えました。

仕方なく母親は、子どものごはんや父親のお昼ごはんまで、当日いつもよりさらに早起きをして作ってから仕事に行ったのでした。

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