妊婦さんは飛行機にいつまで乗れる?海外旅行や海外出張をしても大丈夫?
今回は、妊娠中の飛行機の利用と海外旅行についてお話しします。
妊娠中は飛行機にいつまで乗れる?
まず、航空会社によって搭乗可能な妊娠週数は異なりますので、事前に確認しておきましょう。搭乗条件に、医師の診断書の提出が必要なことがあります。
飛行機に乗る予定がある場合は、妊婦健診の際に担当医に相談してください。国内線と国際線によって、妊婦の搭乗条件、診断書の書式や提出期限は異なります。病院側が航空会社に提出する診断書を常に用意しているわけではないので、ご自身で調べてから担当医に相談するようにしましょう。
ただし、医師が診断書を書いたとしても、飛行機を利用する当日の妊婦さんや赤ちゃんの健康状態、搭乗中や滞在先で受ける医療の質を保証するものではないので注意が必要です。
妊娠経過は個人差があり、週数によって起こりやすい症状やトラブルは異なるため、医学的に安定期と言える時期はありません。
航空会社の説明に「安定期妊娠○~△週」と表現があるため、安定期といわれる期間は搭乗しても良いと解釈する妊婦さんもいますが「安定期」は医学用語ではなく、すべての妊婦さんの安全を保証するものではないのです。
また、空港内や飛行機内には多数の利用者がいます。航空会社はすべての利用者が快適に利用できるようにルールを設けています。それぞれの健康状態に対して予防・対策をするのは利用者のマナーであり、自己責任であることを心得ておく必要があります。
飛行機を予定外に着陸させることはあってはならないので、飛行機に乗る際は慎重に判断しましょう。
妊娠中は海外旅行や海外出張をしてもいいの?
産婦人科医や助産師は、妊娠中に海外旅行や海外出張へ行くことを基本的には許可しません。普段以上に体調管理が必要な時期に海外へ行くことを安全だと断言できないためです。
もし、どうしても妊娠中に海外に行かなければならない場合は、担当医や助産師に正直に相談しましょう。
妊婦健診では、妊娠による妊婦さんの変化やおなかの中の赤ちゃんの成長を確認しますが、旅行や仕事で海外へ行く妊婦さんや赤ちゃんの健康状態を確約できるものではありません。海外へ行くと決めた時点で妊娠経過が順調であっても、その後、いつ何が起こるかは誰にもわからないので、慎重な判断が必要になります。