子育て情報『ひどい言葉をぶつけてごめんね。生まれてすぐ「いらない」と言ってしまい…』

ひどい言葉をぶつけてごめんね。生まれてすぐ「いらない」と言ってしまい…

目次

・慣れないお世話、慣れない環境
・少しずつストレスが蓄積されていった
・きっかけはささいなことだった
・私の味方はいないと思ったけれど…
・著者:結城あかね
新生児


生まれた直後は、息子のことをかわいいと思えませんでした。 小さな命を背負う不安と恐怖に押し潰され、脳裏によぎる母親失格の文字。実母に抱かれてすやすやと眠る息子を見ていると、私は必要ないんだ……と思えてしまったのです。そして、口をついて出たのは「もういらない。息子は置いていく」という言葉。ひどいことを言ってしまった後悔の気持ちを綴ります。

慣れないお世話、慣れない環境

里帰り先で、息子との生活が始まりました。里帰り先と言っても、実母は再婚しており、継父が建てた家にお邪魔することに。
まだ建てて間もない家は、使い勝手がわからず、コップがどこにあるかもわからない状態。継父はとてもいい人なのですが、私はどうしても好きになれずにいました。

不安はありましたが、実母たちが「帰っておいで」と言ってくれたので、好意に甘えることにしたのです。

少しずつストレスが蓄積されていった

初めてのお世話は不安でいっぱいでした。私は抱っこする手つきも危なっかしく、何をするのもオロオロ。一方、実母の抱っこは安心感がありましたし、あらゆるお世話を難なくこなしていました。長年のブランクも感じさせません。継父も、不器用なりに息子をかわいがってくれました。


息子を抱っこする実母。実母の隣で、息子を眺める継父。その光景は、理想の家族像そのもの。離れた場所で3人の姿を見ている私は誰だろう……? 実母に抱かれている息子は誰の子だろう……? お世話が下手だったため、私は母としての自信を失くしてしまったのです。

きっかけはささいなことだった

ある夜、息子が泣き出したので、実母と一通りのお世話をしました。ようやく休めると思いながら息子を寝かせると、息子がミルクを吐き出したのです。息子は吐き戻しが多く、日に何度も着替えが必要でした。また、着替えさせなきゃいけないのか。
そう思った瞬間、張り詰めていた糸がプツンと切れて涙が止まらなくなりました。

私は、泣きじゃくりながら、実母に不満をぶつけてしまいました。実母や継父が息子のお世話をしていると、息子が取られたように思えたこと。次第に、息子が誰の子どもなのかわからなくなって、かわいく思えなかったこと。そして「もういらない」と息子の前で言ってしまったのです。

私の味方はいないと思ったけれど…

実母とは口論になり、当初1カ月を予定した里帰りを1週間で切り上げることに。

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