ママをやめたいと思ったら…まず知ってほしい“ママの孤独”とその原因
むしろ、子どもを責めてしまえば、子どもを責めた自分をさらに責めることになるママが多いでしょう。そして、自分の頑張りを傍らで見て認めてくれる人がだれもいないことに、ふとママは気づくのです。
映画の中でも出てくる「夫は世間とつながっている」「1人じゃないから孤独じゃないわけではない」という言葉はとても印象的で、まさにママの孤独についてよく表しています。世間にもまれて働くことは、もちろんとても大変です。しかし、他人から仕事を評価されたり感謝されたりすることで、自分の存在意義を感じることができるのです。
一方、ママはどうでしょうか。だれからも評価もされず、感謝もされず、それどころかパパから「家にいて子どもと一緒にのんきに暮らせていいよな」なんて思われ、大変さを認めてもらえない。これは多くの家庭で起こっていることです。
今まさに孤独を感じているママがいるのであれば、それは、だれからも認められていないと感じているからではないでしょうか。
“孤独である”と感じている自分の認知が遅れてしまうワケ
“認めてもらいたい“。これをもし大人が言っているのを聞いたら、なんて幼稚なことを言っているのだろうと思う人は多いのではないでしょうか。そして、そんな子どもみたいな、新人みたいなことを親になってしまった自分が思うなんてみっともない、そんなふうに潜在的に思っているママは多いものです。ママは得てしてみんな頑張り屋ですから。
そして、それが自分の孤独への認知を遅らせてしまう原因の一つなのです。でも、ちょっと待ってください。子どもを産んだばかりのママはいつだって新人です。
それがたとえ二人目だったとしても、二人の子どもを持ったママとしては新人です。
例えば、20代から勤めた会社を30代で辞めて、新しいキャリアを積むために新しい仕事に就いたとします。そうするとその人は立派な新人です。新しい仕事を覚えたかどうか? そのやり方はあっているかどうか? 会社では年齢に関係なく、新しい人が着任したら教えてくれるし評価もしてくれることがほとんどです。年齢も今までの経験も全く関係ありません。
しかしママは初めてのことなのに、当たり前のことをやっていると思われ、そして自分もそう思ってしまいがち。