「ちょっとお口が…」出産直後に口唇口蓋裂と判明。妊娠中から手術まで
私の娘は、先天異常の口唇口蓋裂で生まれてきました。これまで、娘が受けた治療として、2回の手術と歯科矯正通い、耳鼻科通い、言語療法として言葉の学校に通った様子をお伝えしてきました。今回は、口唇口蓋裂の娘を妊娠しているときの様子と、1回目の手術を受けるまでの様子をお話ししたいと思います。
妊娠中の経過は順調
妊婦健診では、医師から特に何も指摘されることはありませんでした。ただ、赤ちゃんによっては、エコー検査で口唇裂を確認できる場合もあるのだそうです。
その後、娘は元気のいい産声をあげて生まれてきたのですが、先生方が「あっ」とびっくりした様子だったことを覚えています。私が「どうしましたか?」と聞くと、「ちょっとお口が……でも大丈夫。元気ですよ」とのことでした。
産後すぐの私にショックを与えないようにするためか、赤ちゃんを最初に見たときには、くちびるに医療用テープが貼られていました。
最初の受診は形成外科
私の場合、上の子の出産のときには命も危なかったため、娘に口唇口蓋裂があるとわかっても「手術で治るから大丈夫」と思い、不安にはなりませんでした。
退院後、産院から専門医を紹介され、総合病院の形成外科を受診することに。
その際、治療として手術を何度も受ける必要があり、さまざまな問題が出てくるとわかってから、不安な気持ちになったのでした。形成外科からまず紹介されたのは、矯正歯科。鼻の形を整える部分がついた“ホッツ床”という、口蓋裂の部分にフタをする器具を作ってもらいました。
「ホッツ床」に苦戦する日々
娘の口は動物の口に似ていて、それはそれでかわいらしいと感じました。そのため、ホッツ床が完成するまでの間、家の中では口にテープも貼らず、そのまま過ごしていました。ただ、最初に会う人は驚くので、外出時はテープを貼って出かけ、親しい人には症状を説明しました。
ホッツ床ができてからは、その装着に苦戦。テープで頬に固定する必要があるのですが、授乳のたびに洗う必要があったため、手間がかかるうえに子どもが嫌がり大変でした。
見た目にびっくりされたり、装着に苦労したりしたホッツ床。