「アレルギーが心配」赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは?予防法は?
今回は、0~2歳ころまでの赤ちゃんに起こりやすいアレルギーについてお話しします。
赤ちゃんに起こりやすいアレルギーの原因とは?
アレルギーとは
人の体には、自分と異物を区別して異物を追い出す仕組みがあり、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る免疫システムが備わっています。ところが、花粉や食べ物など病原体ではないものに対しても免疫反応を起こしてしまうことがあります。これがアレルギーです。
アレルギーを起こす物質(アレルゲン)に対してIgE(アイジーイー)という抗体(免疫が使う武器のようなもの)が作られることが、アレルギー反応の始まりです。
初めてアレルゲンが体内に入ったときに、免疫細胞がIgE抗体を作り、次にアレルゲンが体内に入ってきたときに備えます。次にアレルゲンが入ったとき、体内の細胞はヒスタミンなど化学伝達物質などを出して攻撃します。この攻撃が過剰になるとアレルギー症状が起こります。
赤ちゃん(0~2歳)に起こりやすいアレルギー症状
0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギー症状は以下の通りです。
・皮膚や目の周囲の症状
皮膚の赤み・湿疹・かゆみ・じんましん
目の赤み・かゆみ・充血・目がゴロゴロする
・消化管症状
気持ちが悪い・吐く
腹痛・下痢、血便
・呼吸器症状
水っぽい鼻水・くしゃみ・鼻づまり
せき・ゼーゼーやヒューヒューという呼吸(喘鳴)
息苦しい
赤ちゃんに起こりやすいアレルギー
0~2歳の赤ちゃんに起こりやすいアレルギーは、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎です。
・食物アレルギー
赤ちゃんに起こる食物アレルギーの原因は、鶏卵・牛乳・小麦の割合が高いです。離乳食で初めての食材を与えるときに、食物アレルギーを起こすのではないかと心配する親御さんもいるでしょう。食物アレルギーは成長すると多くは治ることが多いので、アレルギーがある食物を与える時期や方法は小児科医へ相談してください。
生後間もない時期から湿疹がある、アトピー性皮膚炎と診断されている、深刻な食物アレルギーをもつご家族がいる場合は、離乳食開始前や新たに与える食品を増やす前にかかりつけの小児科医に相談しましょう。
赤ちゃんの口の周囲だけが赤くなる場合は、食品の成分が肌に付着して炎症を起こしている可能性があります。