2020年12月25日 10:30
自分も周りも安心できる「マーク」で、少し生きやすい工夫を【3児ママ小児科医のラクになる育児】
こんにちは、小児科医の保田典子です。私生活では8歳、6歳、4歳の子どもを子育て中の3児の母です。
突然ですが、みなさんは「マタニティマーク」を使ったことはあるでしょうか? 私はつわりがひどいころ、電車の中で優先席を座らせてもらうときなどに重宝しました。
今、「マタニティマーク」だけではなく、「ぜんそくマーク」や「マスクをつけられない」というマークなど、さまざまなマークがあります。咳などで悩んでいるかたは、生きやすくなる工夫として、取り入れてみてはいかがでしょうか。
ぜんそくマーク
今、コロナウイルスが蔓延していて、気軽な外出が難しくなってきています。さらに、咳をしたりすれば周りからの視線も気になりますし、逆に咳をしている人を見ると怖くなったりすることもあるでしょう。
季節の変わり目は喘息の季節で、12月に入り寒くなってきて風邪も多くなってきました。
今年は風邪の子は少なかったかな、という印象でしたが、それでも咳や鼻水の子が多く受診しています。
喘息はアレルギー疾患なので基本的には人に感染させるものではありませんが、咳として症状が出ることがあります。それも、季節柄長く咳が続くことがあり、本人は元気だけどたまに咳込んでしまうこともある病気です。
もちろん、咳が出ていたら外出は控えた方がいいのは基本ですが、生活のために外にまったく出ないということは難しく、元気な子どもをずっと家の中に閉じ込めておくというのも難しいでしょう。
コロナが広まるようになってから、喘息をもつ子どものために「喘息です。感染する咳ではありません」などの「マーク」(主に缶バッジやタグ)が販売されたり、利用したりできるようになりました。
なかなか周りの人全員に周知するというのは難しいため、このようなマークがあると周りも本人も安心して接することができるのではないでしょうか。
画像提供:おしるこイラストレーション
画像提供:おしるこイラストレーション
▲ぜんそくマークのほか、花粉症やアレルギー、鼻炎などさまざまな種類が販売されている。
ヘルプマーク
最近、公的なマークとして認識されつつあるのが「ヘルプマーク」です。ぱっと見、特に障害がなさそうに見える方でも、内臓疾患だったり、精神的な困難さがあったりします。