知的障害の子を育てるシンママ吉田可奈さん#2大変なときは人に頼っても全然いい
音楽や映画などを中心としたエンタメ系のフリーライターとして活躍する吉田可奈さんは、仕事をしながら2人の姉弟を育てるパワフルなシングルマザー。しっかり者の姉 “みいちゃん”と知的障害を抱えた弟 “ぽんちゃん”との日々を綴ったエッセイ&マンガ『うちの子、へん?』(扶桑社刊)が今話題になっています。
前回は、他の子との違いに気付いたきっかけや、障害を持つ子どもとの向き合い方についてお話を伺いました。
今回の記事では、シングルで育てるためのさまざまな工夫や、実際に利用しているサポートなどについて語っていただいています!
じぃじとばぁばにお金を払ってサポートを依頼
-シングルマザーで2人のお子さんを育てていて、さらに下の子に障害がある状態って大変だと思うのですが、実際に苦労したことなどありますか?
吉田さん:うちは本当に、運が良かったというか。シングルになると大体は経済面やサポートの面で苦労すると思うのですが、私の場合、1冊目に出した本『シングルマザー、家を買う』(扶桑社刊)にも書いたように、実家の目の前に良い物件を見つけて、両親のサポートを受けることができたんです。
-それが今住んでいらっしゃる家ですか?
吉田さん:はい。私が死んでも子どもたちが雨風をしのげる場所が欲しくて、離婚届を出したその足で不動産屋に行ったんです。そうしたら、運良くこの家に出会えて、30年ローンで購入しました。
団地なんですけど、80平米もあって実家の目の前。その頃は年収が200万円くらいしかなかったのでローンを組むのは勇気が要ったのですが、当時の収入でも無理のない月額4万円の返済で契約したので、その後も経済的にかなり助かっています。
-ご両親のそばだとサポートしてもらいやすくて良いですね。
吉田さん:本当に、じぃじとばぁばには助けられていますね。私の仕事はライブレポートとかもあって週1〜2回は夜遅くなるので、そういう時はじぃじが家に来て泊まってくれたりとか、上手くサポートを受けて仕事ができています。コロナで緊急事態宣言が出てからは夜の仕事がほとんど無くなったので、だいぶラクになりましたけど。あと、うちの場合は完全に頼りきるのではなく、金銭が発生しているんですよ。