「すみません、育休とります」は終わりに!?「育休」を「育業」へ愛称を変更した東京都の狙いとは…?
東京都は2022年6月29日に育休取得応援サミットを開催し、「育休」の愛称を「育業」とすると発表しました。「育休」には「休む」という漢字があるのでイメージを変えるためとのこと。一般の方に募集をかけ8800件を超える応募から選考委員によって選ばれたのが「育業」でした。「育業」にはどんな期待が込められているのでしょうか。これからどのように変わっていくのでしょうか……? 育休応援サミットの内容を詳しくみていきます。
なぜ「育業」に? 愛称変更の狙いとは?
小池都知事は、「育休」の愛称変更の狙いのひとつにマインドチェンジがあると説明しました。「『育児のために仕事を休むのではなく、大事な仕事である育児に取り組む』とマインドをチェンジしたい。女性だけでなく男性にも、職場の業務と同じように育業してほしい」
これは「業」には「努力して成し遂げること」という意味があるからだそうです。
育児はお休みではなく育「業」なので、育児のために仕事を休むという意味ではなく、育児という仕事に取り組む期間であるとマインドチェンジし、希望者みんなが育業できる社会を目指すとしています。具体的には、育児休業の取得率が低い男性について、東京都は2030年までに取得率90%を目指すと説明しました。
ちなみに、「育業」は多くの方から応募があった愛称とのこと。応募者の想いは、「出産したあとの子育ては業務を上回る尊い仕事。休業というネーミングで申請することにモヤモヤしていました」「私は2児の父ですが、私の勤める企業では男性の育休が浸透していません。男性が育休を取得しやすくなればと、微力ながら応募しました」などさまざま。またほかに今回候補に挙がった愛称には、「育児シフト」、「育児出向」、「育児留学」、「子育てワーク」、「はぐくミッション」、「はぐくみらい期間」などがあったそうです。
サミットに参加した著名人たちは…
子どもとの接し方がわからないお父さんたち
4人の子どもの父親でもある杉浦太陽さんは、父親の中には、子どもが大きくなったら子どもとどう接していいかわからない、家族の中の自分の立ち位置とは……と悩んでいる方がいると言いました。
そして、父親が産後に育児休業を取ることが、そのような問題回避につながるのではないかと述べています。
「産後すぐに父親が育児休業をとることで、父親も育児の基礎を学べます。