子育て情報『「安否不明なんて信じたくない…」母の無事を祈りながら駆けつけると…【体験談】』

2022年8月29日 13:30

「安否不明なんて信じたくない…」母の無事を祈りながら駆けつけると…【体験談】

 

変わり果てた母の姿に絶望

実家に着いた私たちの目に飛び込んできたのは、下着も身に着けていない全裸の母の姿でした。警察の人の呼びかけで目は覚ましたものの、体は起こせず、呂律も回らない状態の母を見て、「脳の病気だ」と直感しました。119番をしてもらい、女性の警察官と協力して下着と服を着せ、救急車を待ちました。  

病院での診断名は、「脳梗塞」でした。その日は入院手続きやら何やらでバタバタして気を張っていましたが、気持ちが落ち着くのと同時に「もう母とは意思疎通できなくなるのかも……」という不安に襲われました。待望の2人目の赤ちゃんのお世話も一緒にできないかもと思うと、すごく悲しい気持ちになり、ショックで何日も涙が止まりませんでした。


子どもの成長を一緒に見守ってほしい

その後、母の病状は落ち着きましたが、「要介護4」となり、特別養護老人ホームに入所しています。コロナ禍なので、生まれた娘は1度だけしか直接母に会わせられていません。会話はなんとかできますが、新しいことはあまり理解できない母。それでもオンラインでの面会を重ねるたびに、娘の存在も理解してくれるようになりました。  

今となっては、あのとき命だけでも助かり無事に娘と会わせることができてよかったと心から思います。実家に遊びに行き、娘や息子と一緒に遊んだり世話してもらったりすることは叶いませんが、成長する姿を見せていくことはできるからです。

妊娠中も出産後も何が起こるかわかりません。母が倒れたときは、絶望して下ばかり向いていましたが、現実を受けとめ、前向きに子育てを楽しみたいです。
そして、今ある幸せを大切にしていけたらと思っています。

監修/助産師 REIKO

著者:けいあみママ

8歳、1歳の二児の母。一人目を出産する前までは、小学校教諭として働いていたが、現在は専業主婦として毎日家事、育児にと奮闘している。 

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