子育て情報『生まれたばかりの息子がかわいいと思えない…罪悪感に苦しんだ私がとった選択は【新しい家族のカタチ】』

2022年9月22日 21:15

生まれたばかりの息子がかわいいと思えない…罪悪感に苦しんだ私がとった選択は【新しい家族のカタチ】

母も夫も、「(私の)余裕の無さが長男に伝わると、長男は不安になるのかもしれない。焦らなくて大丈夫」と励ましてくれました。しかし、感情のコントロールはなかなかうまくいきませんでした。何より2人は長男をかわいいと思っているのに、私だけがそう思えないことに罪悪感がありました。

育休を放棄することに

私はその時、職場の理解を得て1年の育児休暇をとっていました。産後1カ月が過ぎ、私の職場に長男を連れてあいさつに行きました。そのとき、店長から「育休の期間は1年という話だったけれど、できたら早めに復職してほしい」と話がありました。私は「自分だけでは決められないので、家族で話し合ってから連絡します」と、その日は返事を持ち帰りました。
けれど心の中では、店長の提案にすぐに「はい」と返事をしたいと思っていました。長男と2人で過ごす生活で募っていく苛立ちや不安が、爆発してしまいそうだったのです。

家に帰り家族と話し合った結果、保育園を探すこと、長男の首がすわるまでは私が世話をすることを条件に、私の早期復職は叶うことになりました。そして復職初日、仕事から帰ってきて家に入ると、早く長男の顔が見たいと思っている私がいました。私がいなくても機嫌よく過ごしていたという長男の話を母から聞きながら、私は初めて長男のことを「かわいい」と心の底から感じることができたのです。

私に必要だった距離

私は、生まれてすぐの長男に対面しても「かわいい」と思うことができず、しばらくいっしょに過ごしてもその気持ちに変化はありませんでした。周りの「かわいい」のほめ言葉も苦痛に感じていたくらいです。自分は母親には向いていない、母親として欠陥があるのではと気持ちが塞ぎ、出口が見えない不安な毎日でした。
そんな私は、復職という形でしっかりと長男と距離を取ったことで、やっと「かわいい」と感じることができるようになりました。

母親が赤ちゃんのそばにいるものという考えを切り替えることができなければ、取り返しのつかない結果に至っていたかもしれません。いろいろな家族のカタチがあると思いますが、私にとっては、赤ちゃんをかわいいと感じられる距離でいる、ということが大切だったのだと思います。その後長男は、元気で家族と電車が大好きな男の子に育ちました。現在小学5年生ですが、もしかしたら赤ちゃんのころよりも手がかかっているのではと思うこともたくさんあります。

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