「親御さんが誘拐されたと…」頼まれて子守をしていたらママ友に通報された!?<ご近所トラブル物語>
庭野はなさん一家は、娘のつむぎちゃんが小学校に上がるタイミングでマイホームを購入。つむぎちゃんは、ご近所に住む、同い年のサラちゃんと大の仲良しになりました。母親のリカさんはユージという男性と不倫関係にあり、不仲だった夫とは別居予定。リカさんに苦手意識のあったはなさんですが、「子どもたちの仲を壊したくない」という気持ちで、ママ友付き合いをしていました。リカさんに頼まれ、ユージとのデート中にサラちゃんを預かっていたある日。サラちゃんを迎えに来たリカさんは、サラちゃんの遊ばせ方について不満があったようで、はなさんを怒鳴りつけました。理不尽な言い分に納得できないはなさんは、「もう関わらない」と決心。しかしその後、健気にひとり、謝りに来たサラちゃんに胸が締め付けられ、「次はお菓子を買ってパーティーしよう」と約束し、またサラちゃんを預かることにしました。
土曜日、つむぎちゃんとサラちゃんがパーティー用のお菓子の買い出しへ行った際、お店でつむぎちゃんが持っているものと同じキーホルダーを見つけました。キーホルダー欲しがるサラちゃんですが、お菓子の分しかお金を持ち合わせていません。
するとつむぎちゃんは、自分のキーホルダーを差し出し、サラちゃんにプレゼント。大喜びのサラちゃんが意気揚々とはなさん宅に戻ると、なんと手には売り物のキーホルダーが。間違えて持ち帰ったしまったようで、そのことに気がついたはなさんがお店に返しに行こうとすると、インターホンが鳴りました。
なんと、自宅に警察官が訪ねてきたのです。すぐさま、「わざとじゃないんです! すぐに返却します!」と警察官に事情を説明するはなさん。しかし警察官は、「何のことですか? 実はですね、ここのお家に、サラちゃんが誘拐されていると通報を受けまして」と話しだし……。
誘拐犯!?訪ねてきた警察官に事情を聞かれ…
「誘拐されていると通報を受けまして」
「!!? ちょッえッ!! 一体だれが……!?」
驚きのあまり、言葉がうまく出ないはなさん。
「サラちゃんの親御さんから通報がありまして、今朝から行方不明と伺ってます」
はなさんは警察官の言葉に衝撃を受け、固まってしまいます。
警察官はサラちゃんに、「今日はどうしてこのおうちにいるの?」と声をかけます。
「えと……。ママが今日おうちにいないから、つむちゃんと一緒に遊んでいるだけです」
警察官が訪ねてきたことに動揺し、涙目になりながら答えるサラちゃん。
警察官は「うーん、どうやらいろいろと事情がありそうですね」と何かを察した様子で、「とりあえず今日は、サラちゃんを自宅まで連れて帰りますが、問題ないですよね?」とはなさんに確認をとります。
「ええ……。私は大丈夫なのですが」
サラちゃんを自宅へ連れて行こうとする警察官に、気になっていたことを問いかけるはなさん。
「あ、あの〜。もしかして私って今、この子を誘拐したことに……」
「ええ。誘拐したことになっています」
リカさんに頼まれ、サラちゃんを預かっていたはなさん。思いもよらない事態に言葉を失ってしまうのでした。
子どもの面倒を頼んでおいて、「誘拐された」と通報するという奇行に出たリカさん。はなさんに対し、何か気に食わないことや、怒りがあったのかもしれません。しかし、警察を巻き込んでまで騒ぎにするのは間違っている行動ですし、虚偽の通報は罪に問われる可能性があります。
子どもたちのことを第一に考えて行動していたはなさん。
一方で、子どもをママ友に預けて不倫相手との逢瀬を重ねるリカさん。今回の一件は、はなさんにとって、リカさんにどのような事情があろうとも「許せない」と思ってしまう出来事のように感じます。皆さんはママ友に、「許せない」と思うようなことをされたら、その後の関係をどうしますか?
著者:マンガ家・イラストレーター こばぱぱ