「え、なんで?」密会後、夫は残り女だけ帰宅…→「そういうこと…!?」ゾッとした部屋の正体とは
5歳年上の夫マサハルと幸せな結婚生活を送っていたカナデ。しかし夫の様子がおかしくなり、ついに不倫の証拠をつかんでしまいます。そんな、傷ついた妻が選んだのは、静かに泣き寝入りすることではなく、完璧な復讐計画だったのです。義母を巻き込み、不倫部屋で仕掛けた「サプライズ」とは……。
友人から「夫は年下の若い子に弱い」と聞かされて以来、若作りに励むカナデ。しかし夫はスマホばかりで上の空。「大きなプロジェクトで忙しい」と言い訳する夫は、連絡なしの外泊や朝帰りを繰り返すようになりました。
家では食事も拒否し、話しかけてもスマホを離さず、週末の誘いにもイラ立ちを見せる始末。
よく考えると不自然な点ばかり。外泊する日に限って私服で出勤したり、服から女性ものの香水の甘い匂いが漂ってくることも……。
悩み抜いた末、カナデは自分の手で真実を確かめる決意を固めます。「今日は泊まりになるかも」と言い残して出勤した夫を、会社で待ち伏せすることにしたのです。
「不倫疑惑が取り越し苦労でありますように……」と祈るような気持ちで見守るカナデ。しかし、仕事を終えた夫は見知らぬ若い女性と落ち合い、二人は親しげに腕を組んで歩いていきます。
カナデが後をつけると、着いた先はホテルではなく、どうやらアパートのよう——。目の前の光景に、カナデは唖然としたのでした。
夫と女が出入りしている部屋の正体
夫と若い女性が連れ立って入っていったのは、ホテルではなくごく一般的なアパートの一室でした。「不倫=ホテル」という予想を裏切るあまりに生々しい光景。カナデはショックで足の力が抜け、その場にへたり込んでしまいます。現実を受け止めきれず、動くこともできないまま、建物の陰でうずくまり続けました。
やがて数時間が経過し、アパートのドアが開きます。姿を現した夫と女性は、玄関先であるにもかかわらず人目も気にせず抱き合い、名残惜しそうにキスを交わしました。その後、部屋に残る夫を置いて、女性だけが1人で立ち去っていきます。 その様子は、ここが彼女の自宅ではなく、2人が密会するためだけに用意した「不倫部屋」であることを物語っていました。
目の前で見せつけられた裏切りの光景に、カナデの体は悲しみを超えて怒りで震え始めます。
「この女は一体、何者なのか」
カナデは意を決して立ち上がり、去っていく女性のあとを追うことにしたのです。
◇◇◇
「取り越し苦労であってほしい」と願いながら尾行したカナデさんでしたが、目の前に広がったのは疑いようのない現実でした。しかも、単なる一夜限りの過ちではなく、わざわざ部屋を借りてまで続けている計画的な不倫。
不倫の証拠を目撃した瞬間、カナデさんは頭が真っ白になり、体が動かなくなってしまいました。信じていた人からの裏切りは、心だけでなく体にまで影響を及ぼすものなのだと、思い知らされます。
けれども数時間後、カナデさんは立ち上がりました。ただ悲しみに沈むだけでなく、真実をすべて知るために動き出したのです。
この選択が正しいのかどうか、誰にもわかりません。でも、少なくともカナデさんは、「自分の人生から目を背けないこと」を選びました。
パートナーの裏切りを知ったとき、すぐに行動を起こす人もいれば、時間をかけて受け止める人もいるのではないでしょうか。どの選択も、その人なりの向き合い方ですよね。大切なのは、自分の心と、これからの人生について考える勇気を持つことなのかもしれませんね。
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著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター 加藤 かと 著者:原作者 スカッと春香!