「行かなきゃだわ」そう言って別れた後、心に決意したことは…<お金じゃないけどお金なんじゃない?>
今回は、かいさんちの体験談です。まだ独身のころ、高校時代の親友から出産報告を受けたかいさんちは、親友という特別な関係ということもあり、奮発して6万円のお祝い金を渡してお祝いをしました。それから時は流れ、いつしかかいさんちも結婚して家族を持つように……。その後、出産や住宅の購入など節目を迎え、たくさんの人たちからお祝いをいただいたのですが、親友からお祝いをしてもらうことはなく、ずっとモヤモヤしたまま月日が流れていきました。
あるとき、連休に地元に帰るタイミングでかいさんちは親友と久しぶりに再会することに。しかし、親友からお祝いの話題を切り出されることはありませんでした。それ以降もお祝いの件は完全にスルーされ、次第にかいさんちはこのことは"もうこのことは忘れよう"と、お祝いの件について蓋をするようになっていきました。
その数年後、親友と地元のショッピングモールに遊びに行くと、なんと親友も同じ場所にいたようで、突然連絡が来たかと思うと、すぐ見つかってしまいました。
最初は親友に対して気を使っていたかいさんちでしたが、このタイミングで親友にお祝いの件について聞いてみることを決意。
すると、親友は「覚えてねぇわ」とひと言。さらに「そんなことより」と言うと、別の話題に変えようとしたのでした。親友の態度にかいさんちは静かな怒りを覚えて……?
お祝いの話を出すと、「覚えてない」とバッサリ言われてしまって…
「お金じゃないけどお金なんじゃない?」
今回の話において「お金」というのは、
「気持ち」だと思うんです。
独りよがりな考えかもしれません。
人によっては「だからなんなの?」となるかもしれませんが、
あくまで私個人的には嫌な気持ちになった経験でした。
ただ、彼と過ごした日々は楽しかった記憶がたくさんあります。
"最後の最後にその楽しかった想い出の景色に
好きじゃない色で色を塗られた"そんなイメージですかね。
私自身忘れてはいけないことを
忘れてることがあるかもしれません。
ある意味、この漫画を描いたのは、
自分への戒めでもあります。
◇◇◇
親友はお祝いの話は覚えていなかったようです。それにしてもだからといって、いきなり話題を変えようとするのではなく、本当に覚えていなかったとしても「申し訳なかった」という謝罪の言葉や、別の言い方もできそうだなと思ってしまいましたが……。かいさんちが言うように、「親しき中にも礼儀あり」というのは本当にそうだと思います。仲が良い関係だと時に甘んじてしまいがちですが、仲が良いからこそ相手に対する言動をきちんとわきまえたり、相手の気持ちを尊重するなどを忘れずにいたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター かいさんち