「えっ、たった20分しか寝ない?」子どもの睡眠障害に追い詰められる<娘の癇癪がひどい>
4歳の女の子・いとちゃんは、かんしゃくがひどく、家でも保育園でも周囲の大人を悩ませていました。だんだん、かんしゃくを起こす頻度が増え、不安になったママは心療内科で子どもの心身の発達の度合いを調べる「発達検査」を受けさせることに。心療内科での診断方法、そして医師から告げられたこととは?
昼間のかんしゃくだけでなく、夜中に暴れて泣いてしまうことが増え、いとちゃんとママを苦しめます。
何かに怯えているような表情で泣き叫び、ある程度暴れると急にスッと寝るいとちゃん。夜驚症のような症状が現れたのです。
そして、夜驚症のような症状だけではなく、足をこすりつけるという動作も……。むずむず脚症候群の症状も現れたため、足をやさしくさすり、寝かしつけます。「今までのかんしゃくは、むずむず脚など、体の不快感が原因かも……」と考えるママでした。
いとちゃんもママも熟睡できない日が続き……。
「もう限界!」ママを苦しめる娘の行動
夜驚症やむずむず脚症候群の症状が出るようになってから、いとちゃんの睡眠は浅くなってしまいました。以前は朝7時までぐっすり寝ていたいとちゃんですが、現在は隣に誰かいないと不安で起きてしまうように。それでも20分もすれば、また目が覚めてしまうのです。
いとちゃんのケアをしてあげたいですが、かまっていると家事などが一向に進みません。昼のかんしゃくや夜のお世話、終わらない家事がママを追いつめます。
一方、いとちゃんは毎日かんしゃくを起こし、家だけではなく、ついに保育園でも暴れるようになってしまいました。
連日の寝不足と子どものお世話でくたくたになっているママも多いのではないでしょうか? 子どもはもちろん保護者の体も心配になってしまいます。
保護者の体や心のバランスを崩す前に、小児科や小児精神科など病院への受診をおすすめします。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※夜驚症について
突然、寝ている子どもが泣き叫んだり、怯えたり、パニックを起こしたりするのが夜驚症です。また、瞳孔の散大、脈が速い、呼吸が荒くなる、興奮する、体を打ちつけるといった症状が出ることもあり、なぐさめようとすると悪化するケースが多いと言われています。就寝後から数時間経過したときに発生し、多くは2~7歳での子どもに多いです。 子どもの脳の機能が発達途中であることが原因で起こりますが、ほとんどの場合、自然に治ると言われています。保護者は慌てずに落ち着いて対応してあげましょう。
親子の睡眠や健康に支障が出る場合は、小児科や睡眠外来のある精神科への受診をおすすめします。
※むずむず脚症候群について
むずむず脚症候群は、夜間覚醒や不眠症を引き起こす痛みをともなう脚の感覚異常です。 足や手に不快感が現れ、症状を抑えるために、こすったり、叩いたりすることがあります。鉄分不足(貧血)、神経伝達物質の機能低下、全身疾患、薬剤の副作用、まれに遺伝性などが原因だと考えられています。子どもの場合、不快感や症状をうまく伝えられないため、ぐずってしまうことがあります。
<参考>
夜中に子どもが突然泣き叫ぶ…3〜6歳に起こりやすい!?就寝中にパニックになる「夜驚症」とは
監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター わさび