「苗字を変えたくない」思いから「事実婚」を提案。すると彼から予想していなかった言葉が
彼との結婚が決まったあと、私は正直、複雑な心境でした。なぜかというと、私は自分の苗字を気に入っており、結婚して彼の苗字が変わるのが嫌だったからです。それに、苗字が変わることで仕事に支障が出るのでは?という懸念もありました。そこで、私は「事実婚にしない?」と彼に相談すると……。
幸せなはずなのに気分が落ち込む…なぜ?
彼にプロポーズをされて入籍するまでの間、私は気分が落ち込んで不安に襲われる日が続きました。結婚はうれしいはずなのに、なぜ落ち込んでしまうのか……。原因を考えてみると、私の心の中には、苗字が変わって仕事に支障が出ることの懸念や、新しい苗字で人生を再スタートさせることへの不安があるのだと気づきました。
彼の苗字は、日本全国で同じ苗字が数十人しかいないほど、とても珍しい苗字です。一方、私の苗字はというと、自分と同じ苗字の人に出会ったことはありませんでしたが、話題に上がるほど珍しい苗字ということもなく、個人的には自分の苗字をとても気に入っていました。
そのため、今まで共に生きてきた苗字が変わってしまう寂しさもありました。
事実婚でいいのでは?
私は正直なところ、苗字の変更手続きも面倒に感じており、「夫婦別姓でもいいのではないか」と考えました。しかし、現在の日本では民法で夫婦同姓が定められています。それなら「事実婚にするのかどうか」と思いつき、彼に相談したところ、彼は「じゃあ僕が婿養子になろうか?」と提案してくれたのです!
彼の言葉に、結婚をそこまで真剣に考えてくれているのかと感心してしまった私。しかし、どうせどちらかが苗字を変更しなければならないのならば、より稀少な苗字を残したほうがいいのではないかという考えに至り、私たちは最終的に彼の苗字で入籍することを決めました。
新しい苗字で新しい人生のスタート
その後、私は彼と無事に入籍し、新しい苗字での生活が始まりました。入籍翌日から早速、職場では新しいネームプレートが用意され、ロッカー、会社での備品、職場内での呼び方すべてが一日でガラッと変わりました。
初めは違和感たっぷりな生活に戸惑うこともありましたが、かなり珍しい苗字ということもあり、社内では私の新たなニックネームをわざわざ作って呼んでくださる方もいて、とても新鮮な気持ちになりました。