「土下座するなら帰ってやるよ」夫婦喧嘩のたびに離婚届を置いて出て行く夫→「どちら様?」実は私は…
離婚届は提出済み
1週間後――。
「反省したか?」と夫からスマホにメッセージが。「俺の実家に謝りに来たら帰ってやってもいいぞ!」と言われたので、「しっかり頭を冷やして考えた結果、私は絶対に悪くないと思ったの」「だから帰ってこなくて結構よ」と言うと、夫は頭に血が上ったよう。「全然わかってないじゃないか!」「生活費も一切渡さないぞ!」と怒鳴りつけてきたのです。
「そうだ、今回はお前が土下座して俺に謝るまで帰らないぞ!」「いいか、最後のチャンスなんだからよく考えろよ」と言い出した夫に、呆れて果ててしまいます。
「お前が俺に土下座するなら家に帰ってやるよw」
「そしたら離婚の話も全てなかったことにしてやろうw」
「どちら様でしょうか?」
「え?」
実は、夫が出て行った翌日に離婚届を提出していた私。離婚届はその場で受理され、夫は元夫になっていたのです。
すでに私が離婚届を提出したことを知った元夫は大慌て。
「取り消してこい!」と言われましたが、もともとは元夫が自分の意思で記入して、置いて行ったもの。私も離婚に同意したまでです。
「離婚届を出しに行ったら、受付の方から『あら、いつも離婚届を取りに来る人のお嫁さん!?』『ついに決意したのね!』と言われたわよ」
「おかげであんたも私も役場内で有名人。まさか離婚届を出すだけで拍手を浴びることになるとは思わなかったわ」
ようやく自分が役場の人たちからどのような目で見られたのか理解したのでしょう。さすがの元夫も言葉を失っていました。
1時間後――。
離婚を聞きつけた義母から「勝手に離婚なんて絶対に許しませんよ!」と連絡が。すかさず「お義母さんが早く息子を解放しろって言ってましたよね?」と反論した私。
そして、義母が元夫からと思い込んでいる仕送りは、実は私の貯金から支払っていたことを明かしてあげました。
離婚後、仕送りがなくなることを知って慌てふためく義母に、今後孫にも会わせるつもりがないことも伝えてやり取りを終えました。
不幸にさよなら
3日後――。
「役場に行ってきたぞ!」と元夫から連絡が。