「計画通り…!」幼馴染に婚約者を奪われた…→まんまと秘策にハマった幼馴染の哀れな末路とは!
「私、あなたの彼とつきあうことになったの」 このセリフを、何度聞いてきたことか。私は今まで付き合ってきた人を、毎度幼馴染に略奪されてきました。
自分は告白されただけだからと言って、幼馴染は困った顔をしますが、そんな偶然何度も起こるはずがありません。それに、私が振られた直後に付き合うことを報告してくる辺り、もう確信犯だとしか思えなくて……。
幼馴染だからって、許せることばかりじゃありません。しばらくは会いたくもないし、連絡もしてほしくない。そう彼女には伝えました。
いっときは静かな時間が流れていたのですが、3年後不幸なことにまた幼馴染と街で偶然出会ってしまったのです。
ついには婚約者まで!
そのとき私は、婚約者と一緒に挙式用ドレスを選んできた帰りで、半年後に結婚する予定でした。それを言うと「幼馴染なのに何で教えてくれなかったの」「式には招待してよ!」 と言い出した幼馴染。私は「今まで私にしてきたことを忘れてしまったのか」とあ然としました。
幼馴染は私の婚約者のことを、根掘り葉掘り聞いてきましたが、一切質問には答えませんでした。そして、過去のことは許すから、もう私に関わらないでほしいと伝えたのです。……しかしそんな私の忠告は無意味でした。
その後、彼女は婚約者がシェフとして勤めるレストランまで押しかけて、グイグイ彼に迫っていったのです。
罠にはまったのは…誰?
案の定、数カ月後に彼女は私の婚約者を略奪することに成功。またいつもどおり、謝罪の連絡をしてきました。これまでずっと私の大切な人を奪ってきた幼馴染……。今までは許せない気持ちでいっぱいでしたが、今回はすこし違いました。
あっさり彼を差し出す私に、違和感を覚えた幼馴染。しかし、今回は他の人に渡したくないと強く思ったらしく、3日後には、婚姻届を提出してきたとわざわざ報告してきました。
「婚約者まで私にあっさり奪われたね〜」
「花嫁の座もいただきます♡」
「いつも通り略奪ありがとう」
「ご愁傷さま♡」
彼女は気づいていなかったのです。私は彼を奪われたのではなく、彼を彼女に奪わせたのだということに……。
婚約者の本性に気づいた、そのときに…
じつは彼女が彼の職場に押しかけたころには、私の気持ちは彼から離れつつあったのです。