発熱・液漏れ・破裂…安全なはずの電池が間違った使用で凶器に!
電池は日常生活に欠かせないものですよね。リモコンや目覚まし時計、懐中電灯、さらに音が鳴ったり、動いたりするおもちゃなど、身の周りのさまざまなものに電池を使用しています。安全だからこそ多くの電子機器に使われているのですが、取り扱いを一歩誤ると“化学熱傷”、いわゆる“やけど”を負う事故などが起きる可能性があります。子どもがケガをした事故事例を教訓に、電池の正しい取り扱い方法をおさらいしましょう。
誤飲以外の電池による事故とは?
電池は大変便利な生活必需品のひとつです。しかし、使い方を誤ると、液漏れ、発熱、破裂などが起こる場合があります。普段よく使うアルカリ乾電池の内部には、強いアルカリ性の液体が使用されているため、電池から漏れ出した液に触れると化学熱傷(かがくねっしょう)という“薬品によるやけど”を負う可能性があり、大変危険です。
出典:消費者庁・国民生活センターニュースリリース「電池の発熱、液漏れ、破裂に注意しましょう! 」より
こちらは消費者庁に寄せられた電池の液漏れ、発熱、破裂などの事故件数を表した「電池の事故件数」のグラフです(調査期間:平成25年6月~平成30年6月末)。事故をケース別に見ると、発熱や液漏れの事故報告が多く、ともに100件超え。以下のような電池の液漏れによる事故も報告されています。
「3歳女児が懐中電灯の電池を取り出そうとしていた。電池4本のうち1本が液漏れしており、液体が太ももにかかり化学熱傷を負った。のちの事業者の調査により、4本のうち1本の電池が+(プラス)と-(マイナス)を逆に装填(そうてん)されていたため、液漏れが起こったことが判明した」
引用元:消費者庁・国民生活センターニュースリリース「電池の発熱、液漏れ、破裂に注意しましょう! 」より
電池を装填する際のポイント
電池を電子機器やおもちゃなどにセットする際には、以下の点に注意しましょう。
電池の向き(+と-)をよく確認して、正しく装填する
電池の向きを間違えて装填すると、電池から液漏れなどが起こる可能性があります。
大きさが同じでもメーカーが異なる電池を、混合して使用しない
メーカーが異なる電池を混合して使用すると、過放電により液漏れなどを起こす可能性があります。