妊婦さんは生のお肉を食べられない!?お肉を食べるときに注意すべきこと
リステリアは、お母さんよりもおなかの赤ちゃんへの影響の方が大きく、感染することで早産や新生児の髄膜脳炎・敗血症などを起こすことがあります。
妊婦さんがお肉を食べるときの注意点
妊娠中は、生のお肉の摂取を避け、十分に加熱されたお肉を食べるようにしましょう。特にリステリア菌は冷蔵庫の中であっても増殖する菌なので、冷蔵庫に保管しているから安全ではありません。
加熱の目安は、中心部分の温度が75℃以上で1分間とされています。また、家で調理をする際に電子レンジを活用する場合には全体的に火が通るようにすることも大切です。さらに、生のお肉を調理する場合には清潔な調理器具や調理環境を整え、使い終わったら洗剤で洗い、熱湯消毒をすると良いでしょう。
まとめ
妊婦さんはストレスやホルモンバランスの乱れ、妊娠による免疫機能の変化などさまざまな要因によって免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすくなっています。
特に食中毒には注意が必要で、胎児に有害な食中毒としてトキソプラズマ、リステリアがあります。
トキソプラズマは十分加熱されていない肉を食べることによって感染しやすく、早産や流産の可能性が高まります。また食中毒はおなかの赤ちゃんへも影響を及ぼし、生まれた後にもさまざまなリスクがあります。そのため、お肉を食べる場合には十分に加熱したものを食べ、食中毒を予防していきましょう。
監修者:医師 医療法人至誠会 梅田病院院長 北川 博之 先生
昭和56年愛媛大学医学部卒業。その後愛媛大学付属病院にて産婦人科講師、助教授として勤務。愛媛県立医療技術大学教授を経て、平成20年より現職の梅田病院に院長として就任。
現在も愛媛大学、広島大学などで非常勤講師として教育にも従事。