「食べて!」子どもとの食事中に避けたいNGワード。保育士さんに学ぶ、ほめ方・しかり方【食事編】
保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「子どもへのほめ方・しかり方」を教えてくれました。今回は食事編です。かたくなに食べてくれないとき、立ち歩いたりして食べてくれないときなど、シーン別に詳しく解説!
こんにちは、保育士の中田馨です。子育てをしていると、ほめたりしかったりする場面がよくあります。できる限り子どもの心を傷つけず、子どもが気持ちよく動ける声かけをしたいものですね。
これから5回にわたって、保育士が現場で実際にどのような声かけをしているか、場面ごとに見ていきます。今回は食事のときのほめ方・しかり方です。
良かれと思って言ってしまう言葉を言い換える
食事のときに、良かれと思ってこんな言葉を使っていませんか?
例えば、「早く食べて!」。
食事のあとにお出かけの予定があるときなどは大忙しです。それなのに、子どもはゆっくりゆっくり食べている。そんな姿を見ていると、思わず「早く!」と言ってしまうかもしれません。
「早く!」という言葉は、食事に限らず生活のなかで良かれと思って使っている言葉です。まずはこの「早く」という言葉を言い換える練習をしてみましょう。「早く」と言われると、何だか急かされている感じはするのですが、子どもは「早く」のイメージが具体的にわかりません。例えば、数字が読めるようになってきたら時計を指差し「今日はお出かけするから、長い針が6までに食べようね」。こう言い換えると、子どもに具体的なイメージが湧きます。
かたくなに口を閉じて食べないとき
食事の場面でよくあるのが、子どもがかたくなに口を閉じて食べてくれないこと。用意した食事をたくさん食べてほしいのに、ひと口も食べてくれないとママもつらいものです。そんなときに、つい「全部食べて!」などの言葉を使ってしまうことがあると思います。
子どもが出された食事を全部食べるのは、大人が思うよりもなかなか難しいものです。「全部食べて!」は「どれだったら食べられそう?」に換えて、子どもに選択肢を与えてみましょう。
もしかすると魚が嫌で、ムーっと口を閉じているのかもしれません。子どもも「どれだったら食べられそう?」と聞かれれば、魚は嫌だけどお味噌汁なら食べられると気付きます。お味噌汁を食べ始めたら、まずは「お味噌汁おいしいね。
モリモリ食べてすごいね!」