母乳育児の悩みの種! 乳腺炎対策(1)乳腺炎の症状とタイプ
乳腺炎とは、乳腺が炎症をおこすこと。妊娠中の人でも一度は聞いたことがあるでしょう。乳腺炎になるとおっぱいが腫れて痛い、熱が出てつらいといった症状が出て、授乳に支障をきたします。
乳腺炎のことは、妊娠中から知っておいたほうが、いざという時の役に立ちます。今回はまず、乳腺炎の症状について紹介しましょう。乳腺炎には、進行の度合いによって3つの段階があり、それぞれ症状が異なります。
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■第1段階:急性鬱滞(うったい)性乳腺炎(急性停滞性乳腺炎)乳腺炎の初期段階です。赤ちゃんに飲んでもらえないまま、乳腺の小葉や乳管の中に残った母乳が、濃く、古くなることがきっかけで生じます。
母乳育児をしているママなら、一度は経験するのではないでしょうか。
おもな症状は
・おっぱいの一部が熱を持つ、痛む、しこりができる
・おっぱいの一部が赤くなる
・母乳が黄味がかった色になる(まれに、かぼちゃやにんじんの食べ過ぎなどでβカロチンを過剰摂取すると、黄味がかった色になることもあります)
・肩や背中が重くなり、赤ちゃんを抱っこする時に違和感が生じる
などです。出産後まもないママがなりやすいともいわれています。
■第2段階:感染性乳腺炎鬱滞性乳腺炎を改善できないでいると、溜まったおっぱいに細菌が繁殖し、感染性乳腺炎になってしまうことがあります。感染性乳腺炎のおもな症状は
・おっぱいが痛み、赤く腫れる
・寒気がする、熱が出始める
・赤ちゃんを抱っこしたり、歩いたりすると振動が胸に響いて痛む
・母乳が少ししょっぱい味になる
など。栄養いっぱいで温かいおっぱいは、細菌にとって最高の住処。そのため、進行も早まります。おっぱいに痛みがあり、熱が出てきてしまったら、すぐに助産院か病院を受診したほうがよいでしょう。