コミックエッセイ:おかっぱちゃんの子育て奮闘日記
「母乳からミルクへ おっぱいをあげなくちゃ」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.9
翌日、夫の家族に具合が悪いことを伝えると、とてもとても心配された。
この時、ほとんど眠れていないことも告げると、ふみ婆が
「その夜は授乳は大変だろうから、ミルクをあげてみよう」と提案してくれた。
ミルクか、果たして飲んでくれるのだろうか?
ネットで色々と調べてみると、哺乳瓶のちくびの種類によっては赤ちゃんが嫌がってミルクを飲もうとしないこともあるとのこと。
これから先、ミルクを嫌がる赤ちゃんになってしまうと、搾乳するしかなく、
今後誰かに預けることもなかなかできない。と書いてある。
「うちの子はどうだろうか…」不安がよぎる。
ミルクを飲まなかったら、この具合がすこぶる悪い中でも変わらず授乳をしなくてはならない。
ただでさえおっぱいをあげているだけで、ものすごい体力を奪われているのに、この状態はピンチだ。
産前に買っておいた哺乳瓶。このタイミングで早くも使うときがきてしまうとは。
おっぱいの出も良いし、しばらくは完全母乳でいきたかったのに。無念! でも、今は仕方ない。ひとまずちゃんと眠れるように努力せねば。
ふみ婆のお言葉に甘えて、その夜はミルクを代理で与えてもらうことにした。
ベッドで横になり、安心感からか1時間程眠りにつくことが出来た。
その後すぐに息子の泣き声が「うんぎゃあ、うんぎゃあ!」
部屋越しに、夫とふみ婆がミルクをあげているようだ。
飲んだかな、飲んだかな? 大丈夫かなぁ。
わたしは、自分でおっぱいをあげられない不甲斐無さから、責任を感じていた。
やっぱり気になってしまい、ふらふらとした身体で、ドアを開け様子を見に行くと、
歓は、ミルクを飲んでいた。
「あぁ、よかったあ。あぁ、よかったぁ。えらいねぇ、歓。えらいよ、よく飲んだね」
溢れ出す涙。ぬぐってもぬぐっても、止まらない。
ゴクンゴクンと、一生懸命ミルクを飲む姿を見て、わたしは義理の母を前に、初めて号泣した。
その姿を見て、彼女はわたしの背中をさすって
「大丈夫よ、心配しないで大丈夫。ちゃんと元気に育つから、安心して大丈夫よ」と慰めてくれるのだった。
これはきっと産後鬱の始まりだったのだろう。
(Boojil)
つづく
まだまだ続く、試練におかっぱちゃんは耐えられるのか!?