前編では、「赤ちゃんの聴覚を鍛えるには、太鼓の音がメインのシンプルでリズミカルな曲がおすすめ」という話をしました。後編では、「いつから」「どうやって」といった、具体的な方法について解説します。
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訓練は早いうちからが効果的
赤ちゃんの聴覚に刺激を与え、訓練をするのであれば、だいぶ早い時期から始めてしまって構いません。赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいるころからすでに音を聞くことができる能力を持っており、発達のスピードも視覚よりも速いためです。おおよそ、生後2週~3週のあたりから刺激を与えるようにするといいでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんの耳には、生まれる時に内部に悪露が入り込んでいることが多く、そのせいで音が聞こえなくなっていることがあります。
だからといって赤ちゃんの耳に耳かきや綿棒を入れるようなことをしてはいけません。赤ちゃんの耳は大人の耳よりも小さくデリケートなので耳の内部を傷つけたり、最悪の場合、鼓膜を破ってしまったりしかねないからです。
赤ちゃんの耳から悪露を取り除きたい時には、脱脂綿を軽く耳の穴に入れてあげるようにしてください。あまり奥の方まで入れなくても、脱脂綿が耳の穴の内部の悪露を吸着してくれますので、3日もあれば耳の中がきれいな状態になります。
(※編集部注:できれば、医師や看護師、助産師などに相談してから行うことをおすすめします。)
鈴の音に反応するかどうかをチェック
赤ちゃんの耳をきれいにしたら、きちんと耳が聞こえているかどうかをチェックしましょう。小さな鈴を準備し、赤ちゃんの耳から20cm~25cm程度離したところでチリチリとならしてみてください。赤ちゃんの聴覚が正常で鈴の音がきちんと聞こえていれば、鈴を振られた側の頬やまぶたの筋肉がぴくぴくするといった反応を見せるはずです。
この小さな鈴による音は、赤ちゃんが3ヵ月を過ぎた頃からの聴覚訓練に、非常に役に立ちます。
赤ちゃんに対していろんな場所、いろんな向きで鈴を鳴らしてあげると、赤ちゃんは鈴が鳴った方向に目や顔を向けることがあります。
これを繰り返すことで、音が聞こえてくる方向を認識する訓練になるほか、音の刺激を感じる神経の回路と目や首の運動をつかさどる神経の回路がリンクし、知能が発達していくのを促すことができるといわれています。
はじめてやった時に目や顔を向けなかったとしても焦る必要はありません。おそらくじっと音を聞いているような様子を見せるはずです。目や首を向けないからといって長い間鈴を鳴らし続けると、赤ちゃんが疲れてしまいますので、2分~3分程度で鳴らすのをやめるようにしてください。