赤ちゃんの生育のためには、低層階に住むほうがいい?(前編)
赤ちゃんを散歩させたほうがよい理由
赤ちゃんを屋外に連れ出すようにしたほうがいい理由としては、赤ちゃんには酸素がたくさん必要である、ということがあげられます。
家の中の空気に含まれている酸素は、どれだけ注意していたとしても外の空気よりも濃度が下がってきます。また、酸素の濃度が低いだけでなく、室内の空気はどうしても汚れます。空気が汚れる理由としては、赤ちゃん本人をはじめとする家族が呼吸することで二酸化炭素濃度が上がることや、ハウスダストが発生することです。
赤ちゃんは毎日ものすごいスピードで成長していて、特に脳の神経回路を作るためには大人よりも酸素をたくさん必要とします。体重比で見ると3割以上多く必要になるという研究もあるぐらいです。このため、空気が汚れていて酸素濃度の低い室内にずっといることは、赤ちゃんの脳の発達にとって望ましいとは言えません。
赤ちゃんを連れて外に出れば、赤ちゃんは脳の生育に必要な酸素を存分に取り入れることができるようになります。
外で散歩をする際には車の排気ガスが多い道路などはなるべく避けて、木々が多く空気のきれいな公園などを利用するとよいでしょう。
また、時には郊外に出て森林浴をしてみてもいいでしょう。森林では木々が光合成によって酸素を作り出すため、きれいで酸素の豊富な空気を取り入れることができるからです。
酸素という面以外にも、赤ちゃんは外気にさらされることで皮膚や粘膜を強くすることができます。そうやって、季節の移ろいによる環境の変化に耐える力を付けていくことになりますし、一方で風邪などの病原菌に対する抵抗力を身につけることができるのです。
さらに、部屋の中で代わり映えのしない光景を見ているよりも、外に出てさまざまな刺激を受ければ赤ちゃんの脳を生育するためのいい刺激になります。
こうした点を考えて、マンションやアパートの上の階に住んでいる方は意識的に赤ちゃんを外に連れ出すように心がけるとよいでしょう。
<
後編に続く>
(子育ての達人)