産後の喫煙が、赤ちゃんに与える影響とは
産後のママの喫煙は、先に述べたように、タバコを吸っていない人や子どもにタバコ自体から出る煙や喫煙者が吐いた煙を近くの人が吸ってしまう受動喫煙を引き起こします。身体が未発達な赤ちゃんは、この受動喫煙やサードハンドスモークの影響を強く受け、呼吸器や循環器の疾患発生など健康被害を引き起こす可能性が高まります。
また、喫煙を行うと、授乳中のママの母乳にニコチンが混ざります。母乳中のニコチン濃度は母親の血液中の濃度より1.5~3倍ほどになるといわれ、この母乳を摂取した赤ちゃんは急性ニコチン中毒(不機嫌、眠らない、嘔吐や下痢など)を起こしやすくなります。加えて、母乳の分泌量や脂肪分の減少も指摘されており、喫煙は母乳の質も量も落としてしまうと言われています。
乳幼児突然死症候群とは
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで何の問題もなく健康だった赤ちゃんが、眠っている間に突然死亡してしまう病気のことです。詳しい原因はまだ解明されていませんが、喫煙者のいる家庭ではこの乳幼児突然死症候群のリスクが大きく上昇するという報告があります。
とくに両親とも喫煙する家庭であれば、両親が非喫煙者の家庭に比べて約4.7倍の発症リスクがあるとも言われていますので、パパ、ママともに禁煙を徹底したほうがよいでしょう。
(※1)
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平成9年度厚生省心身障害研究「乳幼児死亡の防止に関する研究」より