連載記事:細川珠生の「ママは政治1年生」
秋の臨時国会スタート! いったい何が議論されるの?【第11回 細川珠生の「ママは政治1年生」】
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長雨や真夏に戻ったような暑さに苦しめられている日々が続いていますが、もう10月。季節は秋ですね。政治の世界でも「秋の臨時国会」と呼ばれる時期になり、政治家の方たちも、選挙区での活動より東京での国会活動が忙しくなってきました。9月26日に、第192臨時国会が召集され、11月20日までの66日間、国会での論戦が繰り広げられることになります。
「国会」とはよく耳にするものの、実はどんなふうに行われているか、「なんとな~く」しかわからない、もしくは「全然分からない!」という人も多いでしょう。去年の安保法制の審議の時には、女性国会議員もみなパンツスーツ直用で、大乱闘が起こりましたが、あとは、大臣が失言をした時など、何かハプニングが起きた時しか、印象に残っていないかもしれませんね。
9月26日に始まったばかりの国会も、8月に行われた内閣改造で新しく大臣になった人にとっては、初めての国会。問題なく答弁が進んでいくのか、安倍総理にとっても、緊張を強いられる場となりそうです。
全部で3つの「国会」があるって知ってる?
さて、今回は臨時国会といって、正に読んで字のごとく、臨時的に開かれる国会です。そのほかには、通常国会と特別国会とあり、全部で三種類の国会があります。通常国会は、毎年一回開かれることが憲法で決められ(52条)、国会法で1月に召集(2条)、期間は150日(同10条)、そして延長は1回のみ(同12条)と細かく決められています。臨時国会については、憲法53条で、衆参いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば開催をしなくてはならないことになっています。
また議員からの要求がなくても、衆議院の任期満了による選挙の後と、参議院の選挙の後は、必ず開かなくてはなりません。今年の参議院選挙の後も、8月1日から3日までのわずか3日間ですが、臨時国会が開かれました。選挙の後の臨時国会では正副議長を選ぶこと、また衆議院選挙の後は、首班指名、つまり総理大臣を選ぶという最重要案件があります。臨時国会は期間は自由、延長は2回までできます。
また特別国会は、衆議院の解散による選挙の後に開かれる国会のことで、直近では、第188特別国会が2014年12月24日から3日間開かれました。
ところで、この「192」とか「188」などの回数ですが、いつからの通し番号だとおもいますか?
実はこれ、戦後の新憲法の下、新しく国会の制度ができてからの通し番号なんです。第1回は、1947年5月20日から12月9日まで開かれましたが、閉会してすぐ、12月10日から第2回が開かれました。今回の臨時国会は、6月1日に通常国会が閉会して、間に3日間の臨時国会があったものの、論戦という意味においては、約4か月ぶりとなります。終戦直後は、一日も休む暇なく国会が連続して開かれていたことを考えると、それだけ、決めなければならないこと、新しく制度を作らないといけないことがたくさんあったということがなんとなく伺えますね。