連載記事:細川珠生の「ママは政治1年生」
返済の必要のない給付型奨学金、貰うにはどうすればいい?【第18回 細川珠生の「ママは政治1年生」】
学費を稼ぐために勉強よりアルバイトをするという悪循環
実は大学の授業料は、バブル真っ只中の1986年と比較すると、国公私立共1.8倍程度に増えています。一方、名目賃金は、1995年を100とすると、2012年は87(米180.8、欧149.3)で、賃金は下がっているのも事実。
親世代が苦しいし、学費を稼ぐために、勉強よりアルバイトに忙しい学生も決して少なくありません。なぜ大学で学ぶのかという意欲や目が必要ですが、可能性のある若者には、できるだけ勉学に勤しんでほしいと思います。大学でも、退学者を減らすために、相談体制を設けたりなど努力をしていますが、それだけに、直接経済的にサポートを得られる制度は、有難いものです。
子どもにかかる経済的負担の軽減がないと、勤労世代の消費も増えません。それらを総合的に考えると、増えていく高齢者の対策だけでなく、教育費への国の支出がもっとあっても良いと思います。それと同時に、大学へ行って何を勉強するのか、将来、それをどう生かしていくのかをしっかり考えて、進学してほしいと思います。
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