季節の変わり目や風邪を引いたときなど、“赤ちゃんの鼻から鼻水が出ている”ことは意外と多くあります。いつもキレイな状態を保ってあげたくて、しっかり拭いてあげたいのに、鼻水を拭こうとすると嫌がったり、泣いてしまったりとなかなかうまくいかず、鼻の下がカピカピになってしまうこともありますよね。
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赤ちゃんの鼻水ケア
風邪の初期症状のひとつでもあり、季節の変わり目などにも出やすいのが鼻水です。
赤ちゃんは自分で鼻をかむことも拭くこともできないため、ママやパパがこまめに拭いてケアしてあげなければならず、鼻水が出ているときにはティッシュが手放せなくなります。
しかし、赤ちゃんは鼻水を拭くのを嫌がる子が多いですよね。拭こうとティッシュを手に取っただけで気配を察して嫌がるようになってしまうこともあります。
また、拭きすぎて鼻の下が赤くなってしまい、ヒリヒリするのか、それを嫌がってまた泣いてしまうなど、“鼻水ケア”ひとつとっても赤ちゃん相手のときには大変なものです。
赤ちゃんの鼻水を、「拭こうとすると嫌がるから」と言ってそのままにしてしまうと、鼻の下がカピカピになってしまったり、鼻が詰まってしまったりするので、できればキレイにしてあげたいところ。
赤ちゃんの鼻水ケアは、 “吸う”と“拭く”の2通りの方法を覚えておくようにしましょう。
鼻水を上手に吸ってあげるのはちょっと難しいですが、慣れてしまえばサッと完了し、赤ちゃんも吸われたあとのスッキリさを覚えてくれれば泣かなくなることもあります。
鼻水がたくさん出ているときには吸って、少し垂れている程度のときには拭いて、しっかりケアしてあげましょう!
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赤ちゃんの鼻水を上手に吸う方法
鼻水を吸うときには、基本的に“鼻吸い器”を使います。鼻吸い器はチューブのなかの空気をママやパパが吸うことで鼻水を吸い上げるものとスポイト式のものの他、電動の吸引器を使うタイプの3つがあります。
チューブの空気を吸って鼻水を吸ってあげるものは、吸う側が菌も一緒に吸ってしまい風邪などが移ってしまうことが懸念としてあげられますが、スポイト式よりもよく吸えるといわれることが多いです。
電動タイプはしっかり鼻水は取れるものの、高額なものが多いのがネックとなっています。しかし、電動タイプのものは、鼻水がよく出るタイプの子の場合には、大きくなってからも活躍するアイテムとなります。
大人も利用できるものであれば、家族みんなで使えるので赤ちゃんのうちに購入してたくさん使うのもひとつの手です。
■鼻水を吸う方法は?
どのタイプでも、まず赤ちゃんを寝かせ鼻にチューブなどを差し込み、鼻水を吸い取っていきます。
チューブは鼻の下方向から差し込み、徐々に角度を上げながら吸っていくとある場所で、ギュッと鼻水が取れるポジションが見つかります。
「鼻水はあるはずなのに、なかなか取れない」と悩んでいる方は、角度をゆっくり変えて吸い取ってみるとどこかで“よく取れる場所”が見つかるはずなので、少しずつ方向を変えて試してみましょう。
また、お風呂の直後や鼻の下に温めたタオルを置いて加湿することで鼻水がよく取れるようになります。慣れないうちは、お風呂上がりなどに挑戦してみてコツをつかんでいくのもおすすめです。
■鼻水吸引機を使っているママの体験談
「個人的には鼻にあてる部分が玉ねぎ型になっているものが鼻の奥にまでノズルがいかず、たくさん鼻水も取れて重宝しています。吸引した鼻水には菌がたくさんいるので、すぐに洗うようにしています。」
「便利で2歳の息子にもよく使うのですが、傷つけて鼻血が出てしまったことがあったので注意して使うようにしています。」
鼻水を拭くと嫌がるときの対処法はある?
外出時などに活躍するのは“拭く”ケア方法ですが、「鼻水を拭いてもらうのが好き」という赤ちゃんはあまりいませんよね。そこで、赤ちゃんの鼻水を拭いてあげるときにケアしたい4つのポイント紹介します。
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1. 鼻水スルスル
鼻水スルスルとは、おもしろいくらいに鼻水が取れることもある。ティッシュを使って鼻を拭く方法です。
まず、ティッシュを用意して縦長になるように2回ほど折ります。手のひらを自分に向け、手首から身体の内側に90度ほど手を傾け親指を立て(ちょうど影絵の犬を片手でやるような形)残った指4本の部分に、折りたたんだ細長いティッシュをかけます。
手前側を長く、裏側は引っ張れる部分が残る程度でOKです。
そのティッシュを赤ちゃんの鼻の下にもっていき、裏側に垂らした部分を下にゆっくりスルスルと引いていきます。
すると、ティッシュに鼻水がついてきて鼻のなかがスッキリします。
まだ残っているときにはもう一度やって、ティシュに鼻水がつかなくなるまで繰り返せば完了です。
鼻を拭くのを嫌がっていた子でも、スルスルと動くティッシュの動きがおもしろいのか、嫌がらずにやらせてくれることが多いですよ。
垂れてくるような鼻水や粘り気のある鼻水がたくさん詰まっていそうなときに特におすすめの方法なので、一度試してみてください。
2. 鼻の下を保湿する
鼻を拭きすぎて、鼻の下がヒリヒリと痛くなっていると、鼻を拭くのを泣いて嫌がることがあります。そんなときには、鼻の下の保湿をしてあげると、痛みが和らぎ鼻水を拭くのを極端に嫌がらなくなっていきます。
保湿をするときは、口にも近い部分なので、赤ちゃんが万一舐めてしまっても問題のないものを用意し、鼻を拭く度に塗ってあげるとより効果的です。
3. 鼻水がカピカピになる前に取る
カピカピになった鼻水を取るのは難しく、また、取るときに痛みを伴うこともあるので、できるだけカピカピになる前に取ってあげるようにしましょう。
気がついたらカピカピになってしまった、というときには、お風呂に入ったり、温タオルを当てたりして、鼻水を柔らかくしてからそっと拭き取ってあげるようにします。
カピカピになった鼻水を無理やり取る経験をした赤ちゃんは、次からカピカピになる前の状態でも鼻水を拭くのを嫌がるようになってしまうことも多いものです。
“鼻水を拭く=痛い”と覚えてしまわないうちに、カピカピを防ぐようにできるように心がけるのがおすすめです。
4. 鼻水を取るのを嫌がるのも仕方ないと割り切る
「鼻を拭くと泣く、嫌がる」のは、ほとんどの赤ちゃんに見られることです。
そのため、ある程度は泣いても仕方ない、と割り切ってしまうのもひとつの手です。
鼻を拭いたことで泣いてしまってもずっと泣き続ける子は少ないので、一時のことと諦めて「泣かせてしまっても、鼻を拭くほうが大事」と心を鬼にして対応するのも悪いことではありません。
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病院で鼻水を吸引してもらうとすっきりすることも
鼻水ケアはコツが必要なため、なかなか自宅だけでは難しいこともあります。
詰まってしまってなかなか取れないときや奥に溜まっているときなどには、病院で吸引してもらうとスッキリすることも多いです。また、薬を処方してもらうことで早くよくなる可能性も高くなります。
かかりつけの耳鼻科があると、風邪を引いたときにでも利用ができるためおすすめです。
小児科でも吸引器を用意してくれていて、鼻水を吸ってもらえる病院・クリニックもあるので最寄りの病院に問い合わせてみましょう。
そのときに、ママやパパが鼻を吸ってあげたり、拭いたりするときのコツを聞いてみると具体的に指導してもらえることもあるので、質問してみるのもいいですよ!
赤ちゃんの鼻水ケアは、子育て中のほとんどの方が経験する「仕方がないけれど、ちょっと困っちゃう」ことのひとつです。
ため息をつきたくなったときには、「鼻を拭いてあげたり、吸ってあげたりするのも、長い子育てのなかで見たらほんの数年のこと」と気持ちを切り替えて付き合ってあげるようにすると、ちょっとメンドウなことも愛おしい時間に変わっていくかもしれませんね。