なんでも「できる子」は幻想!? 親があきらめる前に知っておくべきこと
「○○ちゃんはもう字が書けるのに、うちの子は読むこともできない」
「○○くんは上手に縄跳びが飛べるのに、うちの子は全然できない」
「えっ、○○ちゃんってトランプで遊べるの!?」
そんなふうに、子供を
他の子と比較して焦ってしまうこと、ありませんか?
「できる子」は、本当に最初から「できる」のでしょうか?
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■「いきなりできる」は幻想!?
子どもはうまくできるようになると、「見て見て!」とアピールしたがりますよね。はた目にはそこに至るまでの
努力や失敗はわからないので、ついそれを見た大人が「この子、いきなりできてる!」と勘違いして焦ってしまうことがあります。何を隠そう、筆者もそのひとりです。
ある幼稚園児が、縄跳びを100回連続で跳んだことがありました。それに比べて同じ年のわが子は一度も跳べません。何度もひっかかってしまうわが子の横で、ボクサーのように軽々と縄跳びを飛び続けるお友達…。
その光景を見て、「○○ちゃんは運動神経がいいからうまいんだ。うちの子は(私に似て)どんくさいから下手なんだ。
教えるだけムダかも…」と思ってしまいました。
■子どもだって「ローマは一日にしてならず」
ところが、その子のママに聞くと意外な答えが! 最初はまったく跳べず、1年ぐらい前からパパがつきっきりで
練習して、最近ようやくうまく跳べるようになったとのこと。
その子は、手首をぐるぐる回す動きができなくて、棒状にしたタオルを両手に持たせて、エア縄跳びするところから始めたという話でした。本当に気の長くなる努力の末だったんですね。
「親が子どもに
何度も教えてあげることによって、習得していた」というケースは案外多いものなのです。わが子の能力を疑う前に、まずは親が
根気強さを持つことが重要だったのです。
子どもの「できる」は、いかに経験を積ませるかで大きく変わるもの。「わが子の苦手分野だから」「まだ教えるには早すぎる」などと決めつけて、機会を奪ってしまうのはとてももったいないことです。
■「繰り返せばきっとうまくできる」と信じる!
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筆者も、この経験を機に「じっくり子どもにつきあおう!」と決意。「何度も繰り返しやればきっとうまくできる」と信じて、待つことができるようになりました。
たとえばトランプ。幼稚園ではやっているからと、子どもも仲間に入りたいと言い出しました。そこで毎日1時間以上も相手をし続けました。数ヶ月たったいまでは、親と対等に勝負できるほどに!
最初は神経衰弱やババ抜きなどルールが単純なものから。カードの扱いに慣れさせることから始めました。完全な“接待トランプ”で「うわ~、強いなあ!」などとおだてまくる。
その気になってきたら「前より早く出せるようになったね」などと、進歩・上達の
快感をおぼえさせる。そしてときには本気でコテンパンにやっつけて
「負けるくやしさ」も経験させるようにしました。その3ステップでかなり上達した気がします。
子どもは知らないうちにどんどん成長していきますが、親が関わり方を工夫すれば、さらに成長が加速するもの。できないとついイライラしてしまいますが、そこはじっと我慢。うまくやる気を引き出しつつ、経験を積ませてあげられるといいですね。
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