夢を持ちにくい世の中、子どもに人生の良さを教えるには?
思春期になってくると、自分の将来について具体的に考え出す子もいます。
でも大半の子どもは、まだ将来をぼんやりと思い浮かべているだけだと思うのよ。そんな中、大人になること自体への不安を抱えている子もいるでしょう。
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特に、いまは子どもが夢をもちにくい世の中です。大人の口から出てくるのは、暗い話ばかりだもの。
勝ち組負け組、格差社会、株の大暴落など、夢も希望もあったもんじゃない…。ただでさえ将来の不安を抱えている思春期の子どもたちは、ますます未来に希望がもてません。
これじゃ、まるで人生はつらいだけのものみたいじゃない? 大人になりたがらない若者が増えるのも当然です。
もちろん、人生は甘くありません。苦しいことのほうが多いと感じる人もいるでしょう。ただ、人間のすごいところは苦しい人生も自分次第で豊かなものに変えられるところ。
「若いうちの苦労は買ってでもしろ」なんて言葉があるけど、過去がつらいものであればあるほどいまのしあわせをかみしめることができます。何が何でも自分はしあわせになるんだ、という強い気持ちで努力すれば必ずしあわせになれるんですね。
不幸を幸福に変えられる力が人間にはあるの。楽しいことばかりの人生もないけど、つらいことばかりの人生もない。
人生バラ色とは言わないけど、一生懸命生きていれば自分なりのキレイな色をつくることができる、ということをもっと子どもたちに教えてあげてほしいと思いますね。
ただ、それには親自身が人生を楽しんでいなくちゃいけません。暗い顔の大人が、いくら「人生捨てたもんじゃない」なんて言っても説得力がないでしょ? もちろん、人生を楽しむといっても、おもしろおかしく暮らすという意味じゃないのよ。