同調してばかりではダメ、「友だち」と「親子」の違い
地震・雷・火事・親父。こう言っても、いまの若い人たちには、何のことかサッパリわからないかもしれないわね。
昔は怖いものの順番をこう言ったものなのよ。災害に匹敵するくらい、父親というのは恐ろしかったんです。
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でも、現在の若いお父さんたちは違うでしょうね。厳格な父親というよりも、話のわかるやさしいパパという感じかしら。
これは、父親に限ったことではなく、お母さんも同じ。いまは、友だち同士のような親子関係を望む人たちが多く、友だち親子が増えているようです。
もちろん、昔のように子どもから怖がられるような親がいい、とは思いませんよ。親の前では直立不動で絶対服従、なんていうのも困りものです。
でもね、親は親であって友だちではないの。ケジメを忘れると、後で子どもから、手痛いしっぺ返しをくうことになりますよ。
「友だち」と「親子」の違いを考えればわかるんじゃないかしら? 友だちとの関係は平等ですが、親子には上下関係があるでしょう? これはもう変えようがありません。
上下関係というと親がいばって子どもを押さえつけるようなイメージがあるけど、そういう意味じゃないのよ。
親は人生の先輩で、未熟な子どもを良い方向へ導く義務がある、という「上下」です。
社会で生きていくために必要な人間としての基礎を親は子どもに教えなければいけません。
社会は自分の思う通りにはなりませんからね。他人と協力しながら生きていくには、やりたくないこともやらなければならないし、ガマンすることも必要です。