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赤ちゃんを授かってはじめてのイベントとなる安産祈願。「戌(いぬ)の日」に行うとはよく聞くけれど、そもそも戌の日ってなに? いつ? どこに行く? なにをするの?…などなど、わからないことだらけですよね。
筆者も1人目妊娠時に右も左もわからず、母に手とり足とり教えてもらいながら戌の日を迎えたことを覚えています。事前に基本的なルールを聞いたり調べたりしておいたため、当日はあたふたすることなくスムーズにすませることができました。
そこで今回は、安産祈願に行く前にぜひ知っておきたい基礎知識をたっぷりとご紹介。これさえ読めば準備はバッチリです! 赤ちゃんとのはじめてのイベントがステキな思い出になるように、ぜひチェックしてみてください。
■安産祈願は「戌の日」に
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安産祈願は、古くから行われている日本の風習のひとつです。行う日取りは「戌の日」とされていて、別名「戌の日参り」とも呼ばれています。
▼戌の日とは
「戌」という字を見ると難しそうな感じがしますが、実は十二支に出てくる「戌(犬)」のこと。
犬はお産が軽くてたくさんの仔犬を産むことから「安産の守り神」とされてきました。その犬にあやかり、暦で設定されている「戌の日」に安産祈願をする風習が生まれたんです。
▼戌の日はいつ?
戌の日は十二支のうちの11番目にあたり、12日に1度めぐってくるんです。つまり、
戌の日は月に2~3回あるということ。特に人気が高いのが「大安」と重なっている戌の日で、縁起のよさから神社に多くの人が集まります。
▼妊娠5カ月目に行くのがベスト
安産祈願のベストタイミングは、「妊娠5カ月目に入った最初の戌の日」。おなかが大きくなり腹帯が必要になってくるこの時期に、帯祝いに合わせて安産祈願を行うのが一般的となっています。
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どうして安産祈願を「戌の日」(いぬのひ)に行うの?
■戌の日の安産祈願方法
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安産祈願方法はお参りする神社によって多少異なりますが、そこまで大きな違いはありません。ここではごく一般的な流れをご紹介します。
- お清め
神社に着いたら、まずは鳥居の前で軽く一礼してから境内へ。「手水舎」に向かい、手を洗ったり、口をすすいだりして参拝前の身体のお清めを行います。 - ご祈祷の申し込み
次に祈祷の受付場所となる神礼所や社務所などに向かい、名前や住所など必要事項を記入したうえで安産祈願の初穂料を支払います。混雑している神社では番号札などが渡され、自分の順番が来るまで待つ必要があります。 - お祓い
順番が来たら本殿に進み、ご祈祷の前のお祓いをしてもらいます。 - 祝詞奏上
いよいよご祈祷開始。神主が参拝者一人ひとりの名前を読み上げ、神様に安産祈願のご祈祷を行います。このとき、軽く頭を下げた状態で聞きましょう。最後に「二拝・二拍手・一拝(二礼・二拍手・一礼)」を行います。 - 授与品の受け取り
ご祈祷が終わると、神主から参拝者に授与品が渡されます。これで安産祈願はすべて終了です。
【ママコラム】
筆者はちょうど夏の暑い時期の参拝となり、しかも人気が高い日曜日の戌の日だったため待ち時間が心配でした。でも、エアコンの効いた待合室でゆったり座ることができ、多少時間はかかったものの快適に待つことができました! 実際に参拝した神社については、のちほどくわしくご紹介しますね。
また、授与品のなかには必ずお札が含まれますが、わが家には神棚がないため、このお札をどこに飾ろうか迷いました。
調べたところ、家族が集まるリビングなどで目線よりも高い場所、そして東や南を向くように飾るのがベストのようです。
■これってどうなの? 安産祈願に行くときの5つのギモン
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古くから伝わる、戌の日の安産祈願。なんとなく堅苦しい風習のイメージがあるかもしれませんが、
実は「こうでなきゃダメ」といった細かいルールはないので安心してください。
とはいえ、ある程度の常識は知っておきたいですよね。一般的にどうなのか気になるポイントをピックアップしてみました。
▼初穂料の相場は?
初穂料はそれぞれの神社で設定されているのが一般的ですが、相場としては5,000円~10,000円程度。お参りする神社の初穂料を事前に調べておき、その金額をきちんと準備しておきましょう。
なかには「5,000円または10,000円」など金額に開きがあるケースも。その場合は納める金額によって授与品の内容が異なる場合があります。あらかじめどんな差があるのかチェックしておくと、初穂料の金額を決めやすいかもしれません。
ちなみに、神社によっては「初穂料はのし袋や白い封筒に入れて」と案内されていることがあります。初穂料は感謝の気持ちですので、わからなかったり迷ったりしたら、あらかじめのし袋を用意しておくと安心です。
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▼戌の日以外の日でもいいの?
5カ月目最初の戌の日に都合が悪ければ、
別の日に安産祈願に出向いてもまったく問題ありません。
もちろん神社では戌の日に限らず毎日安産祈願のご祈祷を受け付けています。
むしろ妊婦さんの体調や体力を考えれば、戌の日以外の方が空いているのでおすすめ。ご利益は変わらないそうなので、混雑を避けたいならあえて戌の日以外を選ぶのがスマートかもしれません。
戌の日にこだわりすぎず、
妊婦さんの体調第一で予定を組みましょう。もしも妊婦さん本人が行けない場合、代理の人がご祈祷を受けられる神社もたくさんあります。
▼誰と行くの?
昔は両家の家族がそろって安産祈願に出向いたようですが、最近は夫婦のみで出向くケースも増えてきました。ちなみに筆者の場合は、お互いの親が楽しみにしていたこともあり、両家総出でにぎやかな参拝でしたが、夫婦ふたりだけの参拝もデートな感じでいいな、と思います。
▼どんな服装で行くの?
特に決まりはありませんが、神社へのお参りなので
露出の多い服装は避けましょう。迷ったら、シンプルなワンピースなどカジュアルすぎない落ち着いたスタイルを選ぶことをおすすめします。男性はスーツである必要はありませんが、シャツやスラックスなどキレイめの服装を心がけましょう。
▼腹帯は持参する?
昔は腹帯を巻いて安産祈願に出向いたものですが、いまは神社でご祈祷してもらった腹帯を購入し、家で巻くのが一般的です。もちろん、神社以外で購入してもOK! 昔ながらのさらしタイプだけでなく、ガードルタイプや腹巻タイプなどさまざまな種類があるので、使いやすいタイプを選んで購入しましょう。
神社によっては、持参した腹帯にご祈祷してくれるところもあります。もしもお気に入りの腹帯がある場合は、行く前に神社に確認しておくと安心です。
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■安産祈願で有名な神社8選
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安産祈願は自宅近くの神社でもOKですが、ちょっと足を伸ばして有名な神社に出向いてみてはいかがでしょうか。ここでは安産祈願で有名な神社8選をご紹介します。
▼【東京】水天宮
東京「水天宮」は、東京都中央区に位置する、安産や子授けなどにご利益があると名高い神社。「水天」は水難除けの神、子どもを守る神として崇められています。ここには四柱の神様が祀られていますが、なかでも日本の神様におけるすべての祖先神である天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)に安産や子授けの力があるとされています。
ちなみに筆者はこちらを参拝しました。ちょうど戌の日で社殿に入れるのは本人のみでしたが、戌の日以外は夫婦で一緒に入れるようです。(あとで知りました!)
授与品のなかに「戌」の形のお神酒があり、とってもかわいいのでしばらく飾っていました。水天宮は妊娠前から知っていてあこがれの神社だったので、かなり待ったこともいい思い出です。
・水天宮 http://www.suitengu.or.jp/
▼【埼玉】鴻神社(こうじんじゃ)
「鴻神社」は、埼玉県鴻巣市にある、安産の神様である祭神 スサノオノミコトを祀った神社。昔この地にあった神様の木に卵を生んだコウノトリが、それを食べようとした大蛇を退治して大切な卵を守ったという『こうのとり伝説』があり、別名「こうのとり神社」とも呼ばれています。
その縁起のよいコウノトリにあやかり、ここではコウノトリをモチーフとしたお守りを授与品としてもらうことができます。ちなみにおみくじもコウノトリのかわいい形で大人気です。
・鴻神社 http://www.koujinja.or.jp/
▼【神奈川】鶴岡八幡宮
神奈川県鎌倉市にある「鶴岡八幡宮」は、日本三大八幡宮のひとつ。ここに祀られている神功皇后(じんぐうこうごう)は応神天皇(おうじんてんのう)を身ごもったまま戦場で活躍し、その後、無事に出産したという伝説があります。そのため、安産のご利益のある神社として親しまれるようになりました。
また、源頼朝ゆかりの神社として知られ、旗上弁財天社殿の裏にある頼朝が安産を祈願した石(政子石)は、有名なご利益スポットとなっています。
・鶴岡八幡宮 https://www.hachimangu.or.jp/
▼【千葉】千葉神社
「千葉神社」は、千葉県千葉市にある厄除け開運で人気の神社です。ここで祀られているのは北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう・妙見さま)で、水を司ることからおなかの赤ちゃんを包み込む「羊水」に力を授けてくれると伝えられています。
ご祈祷後に境内にある「妙見延寿の井」の霊泉をひとくちいただくと、さらに力を得られると言われています。
・千葉神社 https://www.chibajinja.com/
▼【山梨】山中諏訪神社
富士五湖のひとつである山中湖に位置する「山中諏訪神社」。祀られている豊玉姫命(とよたまひめのみこと)は安産守護の神様として、古くから安産や子授けにご利益があるとされ、地元の人々に親しまれてきました。
珍しいのが、毎年9月の4~6日にかけて行われる「安産祭り」。夜祭で氏子の女性がおみこしをかつぐと、安産になると言われています。そのおみこしを触るだけでもご利益があるとされ、県外からも多くの妊婦さんが訪れる人気のお祭りです。
・山中諏訪神社 http://www.suwajinja.com/
▼【大阪】住吉大社
大阪府大阪市住吉区に位置する「住吉大社」は、大阪の妊婦さんがこぞって訪れる人気の安産神社です。こちらも神功皇后(じんぐうこうごう)が祀られており、敵に出陣する際に神石を妊娠中のおなかにはさんで行ったところ無事出産できたことから、妊婦帯を締める風習が生まれたとも言われています。
境内にある誕生石のまわりの小石を持ち帰り、安全のお守りとする習わしは住吉大社ならでは。お産のときにその石を握りしめると安産になるという言い伝えもあるため、訪れた際はぜひ忘れずにいただいて帰りましょう。
・住吉大社 http://www.sumiyoshitaisha.net/
▼【京都】岡崎神社
京都府京都市左京区にある「岡崎神社」は、別名「うさぎ神社」。かつてうさぎの生息地だった地域に建っており、うさぎはたくさん子どもを産むことから安産神社として人気を集めています。
境内に入ると、うさぎ! うさぎ! うさぎ! と右も左も、うさぎがモチーフのものだらけで、うさぎ好きにはたまらない光景。手水舎には黒御影石でできた子授けうさぎ像があり、水をかけながらおなかをさすって祈願すると安産になると言われています。
・岡崎神社 http://okazakijinja.jp/
▼【京都】わら天神宮(敷地神社)
通称「わら天神」として親しまれている敷地神社は、京都府京都市北区にある、安産・子授けで人気の神社です。古くから稲わらで編んだかごにお供え物を入れて神様に捧げる習慣があり、いつしかそのかごから抜けたわらを、妊婦が安産のお守りとして持ち帰るようになりました。
現在は、ご祈祷の際にもらえるお守りを腹帯にはさんでおくとご利益があると言われています。ちなみに、そのお守りに入っている稲わらに節があると男の子、節がないと女の子が生まれるという言い伝えがあり、それを楽しみに訪れる妊婦さんが多いようです。
・わら天神宮(敷地神社) http://waratenjinguu.com/
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■安産祈願「戌の日」まとめ
妊娠中は赤ちゃんを授かった幸せをかみしめると同時に、不安も抱えてしまいやすいもの。安産祈願はそんな不安を和らげてくれる、とても大事なイベントです。
まずは戌の日を調べつつ、安産祈願にベストな日取りをチェックしましょう。そして立地や初穂料、授与品などを比較しながら、お気に入りの安産神社へ足を運んでみてくださいね。
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