個性をつぶす日本の教育を見直して! 親が望む“義務教育”のあり方とは
■「英語」「プログラミング」「道徳」は必要ない?
一方、「今の義務教育で見直した方がいい(減らしてもいい)と思うこと」についてはどんな意見が集まったのでしょうか。
「見直してほしい教科」としては、2020年に新たに導入されることになる「英語」「プログラミング」、そして本年度から新たに教科化となった「道徳」に関しての意見が集まりました。
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●道徳の授業
・違う意見を考える人をあぶりだして、弾くことにしかならないと思う
・自分の意見を出したら先生からおかしいと言われ認められなかった。道徳の授業は、大人の考えの押し付けだと思う。
・核心を教えない、上っ面だけの道徳の時間。学校の先生ではなく、ちゃんと心のスペシャリストを呼んで教えさせてほしい。
●英語
・数年先には機械が簡単に翻訳して話してくれる。それより自国の文化や習慣、言葉遣いは必須であり、自国を紹介できないのに多国語を喋れるだけになっても意味はない。
・漢字学習ですら覚えるの大変なのに、なぜ英語までさせるかわかりません。
・ムダな日本語英語習わせなくてもいいと思う。そんなのでは身につかない。いまの時代、言葉が通じなくても機械が何とでもしてくれる。他にすべき事を伸ばすべき。
・英語のゲームや歌などはお遊び過ぎてまったくもって時間のムダ。
●プログラミング
・プログラミングは、教育する側の体制が整っていないなら、時期尚早かと。そもそも学校の先生、プログラミングの授業できるんですか?
・子どもが大人になったら全然違う言語や仕組みになっていそうなので、役に立たないのでは?
・義務教育でしなくてよくないですか。
選択肢を与えて各々やりたい子に興味ある分野を深く学ばせたらいい。
・いま習っても、習わなくてもパソコンはいつかは使えるようになる。パソコンなどのハード面に投資するのももったいない。その費用と時間を貧困対策や教育格差解消に使って欲しい。
●計算
・解き方がわかれば電卓つかっていいと思う。筆算ができるようになるメリットって?
・計算するだけの宿題は不要
英語教育を必要ないと考える人の根底にあるのは、「正しい日本語を使えるようにすることの方が大切では?」という意見が多くあるように思えます。
またAI化が今後ますます進むことを考えたときに、コンピューターが得意とする分野(計算、翻訳を含む英語)に力を入れたり、暗記させるよりは、自分の考えを言えるための力やその土台となる国語力を育む教育をしてほしいとするコメントを多くみかけました。
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意見がかなりわかれたのが、歴史。
「必要ない」とする人、「日本の黒歴史も教えるべき」とする人、「世界の国からみた日本の歴史を教えてほしい」など、意見がかなりわかれました。