■子どもの教育「いくらかけた」ではなく「どれだけ関わった」か
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教育をお金で買うことができるのは事実。けれど、子ども本人に学習意欲がなければ、あまり効果がないのも事実です。
脳も体の一部なので、小さいときから、たくさん体を動かして遊んだほうが脳も発達するといわれています。 では体操や医スイミングなど「体を動かす習いごと」に通わせるのが一番手っ取り早いですが、お金を出して習わせないと、子どもは体を動かさないものでしょうか?
例えば、公園遊びがそうですね。公園には広い空間のなかにいくつかの遊具があったり、さまざまな植物が植えられていたりしますよね。そうした環境でも、子どもに学びを与える遊びがたくさんできます。
自分でルートを選び、手足をひっかけながらよじのぼったり、移動したりするジャングルジムは、立体的な見方ができる
空間把握能力を養うといわれています。
また、わざわざ植物園や昆虫展に行かなくても公園には季節の花々や小さな虫たちがたくさん隠れていますし、種類の異なる木々も生えています。
図鑑を持って出かければ、名前や特徴と照らし合わせる遊びができますよね。そこから
知識と経験の両方を得ることができます。
自宅でできることもたくさんあります。例えば、トランプ。神経衰弱はどこに何があるかを覚えなければならないので
記憶力が身につきますし、七ならべでは自分のカードから相手のカードを推測し、
先を見通す力を養うことができるでしょう。
絵を描く、ゲームをする、本を読む、たくさん話をする。実は習いごとにお金をかけなくても、
親の働きかけで、子どもの好奇心や学習能力は伸ばせるのではないでしょうか。さらに、こういった日々のくらしや遊びを通して学んだ体験は、
学習塾だけでは決して得られないものといえます。
そして、その遊びを
ママも一緒にやりましょう。すると「この遊び、特に気に入ってるな〜」と子どもの興味にいち早く気づくことができます。さまざまな習いごとをさせてムダな時間とお金を費やすよりも、はるかに
効率的に伸ばすべきポイントが分かるメリットもあるようです。
大事なのは「親が子どもとどう関わっていくか」。子どもに寄り添い一緒にやることで母子のつながりが強まれば、「自分は愛されている」という
子どもの自信や親への信頼感が芽生えます。
ママに褒めてほしいから頑張るんだ! といった気持ちを持ちやすくなり、学力向上にもつながるのではないでしょうか。
参考サイト:
・平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学)
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