■「夫とは、父親とは」を押し付けていませんか?
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あなたが育児に協力的ではない夫に怒りを感じるのはごもっともです。もしかすると、あなたの心のなかでは「育児に奮闘している妻を率先してサポートするのが良き夫である」といった、確たる「理想の父親像」があるのかもしれません。
また、自分自身にも「良き母親であること」を求め、そうなるために「家庭はこうあるべき」といった思いが強いのかもしれませんね。
それ自体は正しいことですが、いったん立場を逆にして考えてみませんか? つまり、自分が夫になったと思って、現在の自分を眺めてみるのです。
ご相談の文面に「建設的に話し合って夫を動ける人間にしたい」とありますが、これはあなたが夫に対して「自分の思う通りに動いてくれ、家事育児を手伝う人になってほしい」と望んでいる印象を受けます。
ということは、もしかすると夫も同様にあなたのことを「もっと家事育児がテキパキできる、動ける妻になってほしい」と思っているかもしれません。2人とも建設的な関係を望んでいるのは同じかもしれませんが、夫には夫なりの考えがあるように感じます。
例えば、夫は「子どもにはお金がかかるから、自分はどんどん仕事を頑張って稼ごう」と考えているかもしれません。
だとしたら、そうやって頑張って家に帰ってきたのに、イライラした形相で待ち構えた妻が育児の手伝いを強要してきたら、やるべきとわかっていてもウンザリした顔になってしまうでしょう。
子どもを頑張って育てようという思いは同じでも、頑張るポイントが夫婦で違っているというのはよくあることです。そこに気づかない妻は、疲れて家で積極的に動けない夫を見て、ただただ怒りばかりが募るでしょう。
上記は、あくまで想像の話なので、あなたの夫がこの通りとは限りません。ただ、自分のなかの「理想的な夫・父親像」をいったん脇に置いて、夫の家庭に対する考えをあらためて聞いてみてはいかがでしょうか。
■夫をキレさせない「妻ができる働きかけ」
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自分の考え方を省みると同時に、夫への働きかけでできることも考えてみましょう。
ご相談には「夫は自分から知ろう、考えよう、動こう、とはせず、頼んだことは面倒くさそうに応じる」とありますが、普段毎日の家事育児を行っていて、やるべきことの流れを掌握している妻に比べ、夫はおそらく家事育児の全体像が見えていないのではないでしょうか。
そのため、どんな時にどんなサポートが必要かを即時に理解できず、その様子にイラつく妻を見てさらにやる気を失ってしまっているかもしれません。
そこで、手伝ってほしいことを可視化するために、現在家事や育児でやっていることをすべて書き出してみましょう。それを、以下の3つに振り分けてみます。
1.今は無理せずやめてもいいこと
2.夫が取り組みやすいこと
3.外注(家事代行や出前を取るなど)できること
家事、育児の全体像が見えていない夫としては、どこまで手伝えば妻の気がすむのかわからずウンザリしている部分もあるかもしれません。
夫は家事育児を可視化してもらえたら自分に何ができるのかはっきりしますし、妻も「これだけやることがあって大変だから、夫の手を貸してほしい(もしくはお金を出してほしい)」と主張しやすくなるでしょう。
■夫婦でも違って当たり前「焦らずにゆっくり親になっていく」
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親になるということは、夫にとっても妻にとっても、人生の方向性や価値観が変わるほどの大きい経験だと思います。最初からうまくいくことばかりではありません。育児を通してお互いの考え方の違いを発見することも多いでしょう。
夫婦2人の違いをすり合わせしながら、焦らずゆっくり親になっていきましょう。
将来「あの時は大変だったね」と笑いあえる夫婦になっていることを祈っています。
これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。
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