コミックエッセイ:今日もどすこい母さん
子どもを【誘拐】から守るために 小学校入学前に伝えた大切なこと【今日もどすこい母さん Vol.10】
村の幼稚園と学校は同じ建物にあり、通い慣れた場所への通学は親として、とても安心でした。
通学路は大きな道路がない田舎道。心配な要素は一つもないけれど、子どもだけで通学するにあたって、息子が覚えられる最小限の注意事項を夫といろいろと話し合って決めました。
なぜかというと、以前誘拐犯がどんな手を使って子どもをおびき寄せるか、というドキュメンタリーをテレビでやっていたのですが、その内容が本当にゾッとするものだったからです。
大人の男が犬のリードを持ち「犬がいなくなって凄く困っているんだ、一緒に探してくれ」と子どもを公園から車におびき寄せる様子など、私たちが考えつかないような方法で子どもが誘拐されたケースが紹介されていました。
これは町だけではなく、こんな田舎でもありえるとのこと。誰にでも起こりうる、うちの子だけは絶対大丈夫なんてことは存在しないんだと感じました。
子どもを必要以上に怖がらせたくない。だけど最小限の知識が息子を守ってくれるだろうと言う気持ちで、「誘拐」という存在を息子に伝えることに決めたのでした。
一人通学の楽しみに胸を膨らませ、夫からの注意をニコニコしながら聞いていた息子ですが、誘拐の話になり、パパとママと会えなくなるという、今まで考えもしなかった状況を想像してしまったとき…。
そのときの大粒の涙と悲壮な声を、私は一生忘れられないと思います。
そしていつも頼りになる強い夫の、今にも消えそうな「大丈夫」と言う声に、思い出しただけで涙が出てしまいます。
こんな、つらい悲痛なことを子ども達に教えなくても良い世界になって欲しい。本当に切に願い続けるのです。
最後まで読んで頂いてありがとうございました! ではまた次回に!
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