コミックエッセイ:親に整形させられた私が、母になる
彼にはいつかきっと嫌われる…母でさえ本当の私を好きではなかったのだから【親に整形させられた私が、母になる Vol.42】
彼とは相性が良く、一緒にいても疲れませんでした。
なので流れのまま付き合い始めてしまいました。
やはり若かったのもあってか、パートナーを求めるのは本能なんでしょうかね…。
手を繋いだとき、私の心のなかにある「嫌われてしまう恐怖」、「この先ずっと演じ続けなければいけない苦痛」といった自分の感情に無意識に蓋をしていました。
だってその恐怖よりも「付き合いたい」という気持ちが強かったから。
でも少し時間が経ち一人で冷静になると、ふとした時にやはり恐怖がわきあがってきました。
『本来の私を見せたら嫌われる』
『私はずっと元気で明るく、しっかりしている女性を演じなければいけない』
だって私の職に魅力を感じてくれない彼には、性格や容姿で好かれるしかなかったのですから。だけれども、その性格や容姿にしても、実際には作り物。
今までも、容姿を整形し、過食嘔吐で体型を維持し、明るい女性を演じ続けてきたからこそ、母や友人は私を愛してくれた…。そう思っていました。
『ありのままの弱い私を愛してほしい――
だけれども、それは不可能なこと。
だったらできるだけ長く、すこしでも弱い私を彼に見せないようにする。
でもそれはとてもつらい。そしてやっぱり本音では弱い私を愛してほしい…
いややっぱりそれは不可能なんだ…
それもこれもすべて私がこんな弱いからいけないんだ…』
こんな堂々巡りの想い。
彼との付き合いには、そんな苦しい思いが心の奥にいつもありました。
→次回に続く
※この物語は私の経験を基に、一部フィクションもまざっております。