コミックエッセイ:夫婦・子育ていまむかし
あなたにとって結婚とは…? 人妻の下僕になりたがる「谷崎潤一郎」〜文豪クズ男列伝〜【夫婦・子育ていまむかし Vol.12】
当時の日本の現実からはかけ離れた西洋的、ファム・ファタール(男を堕落させる悪女)への崇拝が強く、その姿を妻になる女性に求め続けるというTHE自分勝手&癖が強すぎる谷崎ですが、そんな谷崎だからあの耽美でちょっと猟奇的な世界観に満ちた名作が生まれたんだ…と思うとなかなか複雑な感情になってしまいます。
ですが…
ただの胸くそクズ男なだけなら後世に名を残すことはないでしょう。
女性たちが谷崎の世界に巻き込まれて不幸になっていっただけなのか…と言い切ってしまうのもちょっと違いそうです。
なぜなら谷崎との関係に悩む女性たちの相談に乗っていたのは元妻や身の回りの人々だそう。女性へのちょっと変わった性癖や数々の問題点はあれど、面倒見の良い側面があったり、千代に対しても感謝の思いは示していたようです。
平凡がいいよね…と気づいてしまったけれど
才能に恵まれたアーティストの数奇な人生…であることには間違いないですが、それを陰で支える人々の人生や苦労にも注目してみるとまた違った楽しみ方(と言っていいのかな…?)ができるのかもしれませんね。
最後に。
谷崎先生、クズクズ言ってごめんなさい! 人間性としてはマジかよ? 大丈夫? と思いますが、それでもやっぱり変わらず作品は大好きです!!
死刑直前の最期の言葉とは? マリー・アントワネットの真の姿に迫る(後編)【夫婦・子育ていまむかし Vol.28】