【世田谷区】WEラブ赤ちゃんプロジェクトがブラジル最大のテレビ局TV Globoの取材を受けました!
こんにちは、紫原明子です。実は2023年の夏ごろ、私たちの取り組み「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」がブラジル最大のテレビ局、TV Globoから取材を受けました。
来日した取材クルーより、実際に「泣いてもいいよ」というキャッチフレーズが街に掲示されている様子を撮影したいという要望があり、これに快く応えてくださったのが、世田谷区内にあるおでかけひろばです。今日はこの世田谷区の子育て支援の取り組みと、放送された番組を見た世界からの反応についてご紹介します。
世田谷区内に40カ所以上開設された「おでかけひろば」
世田谷区では2019年からWEラブ赤ちゃんプロジェクトに賛同し、「泣いてもいいよ!」ステッカーの配布やポスターの掲示など、継続的に幅広く展開してくださっています。
23区内で最も人口の多い区であり、ファミリー世帯も多い世田谷区では近年、待機児童問題の解消をはじめとした、さまざまな子育て支援に力を入れています。中でも区内に40カ所以上開設されているという「おでかけひろば」は、主に0〜3歳の赤ちゃんと親御さんとが気軽に立ち寄ることのできる、嬉しい施設なんです。
2019年から賛同している世田谷区。オリジナルのステッカーは区内の「おでかけひろば」でも配布中
安全に配慮されたおもちゃや赤ちゃん向けの遊具が、やわらかなマットの上にたくさん用意されていて、赤ちゃんがのびのびと遊ぶことができます。私たちが訪れた日も、たくさんの親子連れの姿が見られました。雨の日や猛暑日、寒い冬など、屋外で遊ばせるのが難しい日には、特に助かりますね。
また単に遊び場が開放されているだけでなく、定期的に心理相談や栄養相談も実施されているんです。常連の赤ちゃんには「あら〜◯◯ちゃん、こんにちは!」と声をかけてくれる優しいスタッフさんも常住。何かと不安の多い乳幼児の子育て中に、なんとも頼もしい存在です。
「おでかけひろば」の中には、
一時預かりを実施している施設や、親御さんのワークスペースが併設された施設まであるそう。
どこまでも子育て中の親御さんの目線に立った世田谷区の子育て支援、またこれらが無料で利用できることに、ブラジルからの撮影クルーも驚いた様子でした。
日本の少子化の背景を探る
ブラジルのテレビ局で番組が放送されると…
さて、今回のブラジルのテレビ局TV Globoの取材は、日本の少子化の背景を探るという特集の一環で行われました。私からはこのステッカーができた背景や、子育てをめぐる日本の環境についてお話しました。
後にわかったことですが、TV Globoの番組はブラジルに限らず世界中から試聴されているそうで、インタビューが放送された直後から、私のInstagramにはさまざまな国の方から、好意的な反響が寄せられました。そのうちの一人、ブラジルで生まれ、現在はドイツのベルリンで子育て中というミラさんからは、こんなメッセージをいただきました。
“「泣いてもいいよ」ステッカーがドイツにもあったらいいと思います! 赤ちゃんを育てる親御さんたちを安心させてくれる、素晴らしいキャンペーンですね! ドイツでもきっと暖かく受け入れられると思います。
”
なんとも嬉しいメッセージです。ちなみにこのミラさんに、ドイツで子育てする中で、周囲からの不寛容な視線を感じたことがありますか? と尋ねたところ
「一度もないです。地下鉄や電車、バスをよく利用しますが、赤ん坊が泣き出しても、街の人の多くが暖かく見守ってくれていると信じていられます」とのこと。ドイツでは、公共の交通機関でベビーカーを畳むか畳まないか、といった議論が巻き起こることも、まずないんだそうです。日本とはずいぶん違いますね!
そんなドイツ、実は90年代の深刻な少子化から回復し、近年、出世率が上昇傾向にある稀有な国なんです。必要な公的サポートが整備されると同時に、社会全体が赤ちゃんを暖かく受け入れてくれると信じられる空気の醸成は、少子化対策という観点からも、やはり大切なことなのだと改めて感じました。
街の暖かい空気を可視化する「泣いてもいいよ」ステッカー、外国語版が登場したら素敵ですね!
世田谷区×WEラブ赤ちゃんプロジェクト
取材協力:世田谷区
撮影場所:かもちゃんひろば(2024年3月に閉室)
※現在は
おでかけひろば ぶれす(運営事業者:NPO法人せたがや子育てネット)が開設。
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