息子の爪をかむクセを直すにはどうしたらいいですか?
「爪かみや指しゃぶりは、昔からあるママたちの悩み」と言う小児科医の川上一恵さん。注意してやめさせるのではなく、子どもが楽しみながら直す方法を聞きました。
Q、息子の爪をかむクセを直すにはどうしたらいいですか?
4歳の息子の爪をかむクセに悩んでいます。爪をかむとおなかが痛くなるよと話してあり、かんでいるときは手を優しく払うようにしていますが、全然治まりません。怒ると逆効果になると思っていますが、きつく言ってしまうこともあります。2歳の妹まで同じようにかむようになりました。実は夫も同じ行動をします。
[埼玉県・ちぃまい]
illustrationATFT GRAPHICS.
A、爪をかむ状況を観察して子どもの気持ちを探って
最近は、一概に「爪をかむことはいけない」と言えなくなっています。以前は感染症を起こす原因と言われていましたが、それは衛生状態が悪かった時代の話。今では、爪をかむ習慣のある人はおなかの風邪を引きにくいというデータもあります。ただ、美しいしぐさとは言いづらいですね。
「爪かみをやめさせたい」と思うのは、ママの価値観です。それを子どもにきちんと説明できるよう、爪かみにはどんなメリットやデメリットがあり、なぜ自分はやめてほしいのかを一度書き出してみましょう。そして、子どもが爪をかむときは考え事をしているときなのか、それとも言いたい事が言えなくてキーッとしているときなのか、状況をよく観察してみましょう。爪かみの根本にある子どもの気持ちをくんで、丸ごと受け止めてあげてほしいなと思います。
爪をかんでいる子どもの様子をさりげなく録画して見せたり、「爪をかんで唾の付いた手でクッキーをつまんで、どうぞと言われたらどう思う?」とか、「手に唾がついた人と握手できる?」と話して、子どもに気付かせるのもひとつの方法です。でも決してパパを否定する言葉にならないように気をつけてくださいね。子どもが爪をかむ暇がないように、工作や粘土遊びなど、いかに両手を使わせるかということも工夫してみましょう。