「いつ口を出せばいいの?」と悩む必要はありません。
その「プラスの介入」のポイントを3つお話ししましょう。
Q、子どものきょうだいげんかであなたが取りがちな対応は?
※2016年5月11日~6月7日、WEBアンケート、有効回答数926人
●介入のポイント1両者の言い分を聞く
どんな場合でも、けんかというのはどちらにも「事情」や「言い分」があるものです。まずはお互いの言い分を聞いてあげましょう。
言い分を聞いてもらえるだけでも怒りの興奮は収まり、「まあいいか」と思えるようになるなど、気持ちにも余裕が出てきます。
下の子が小さくて、言い分を上手に言えないときは、まず兄(姉)の方から聞き、そのあと弟(妹)の言い分を「でも、○○なんだって」とママが代弁してあげましょう。
●介入のポイント2その言い分に共感する
それぞれの事情が分かったなら、決して叱らないようにし、その言い分を認め、共感してあげましょう。「そうだったの」「本当!?」という言葉を返すだけでもOKです。
「ママは分かってくれた」という満足感で子どもは落ち着き、相手の言い分や、ママの言葉も聞けるようになっていきます。
●介入のポイント3どちらのことも叱らない
言い分を聞いて事情が見えてきても、決して「どちらが悪い」と決め付けてはいけません。どちらも「正しいのは自分」と思っているので、自分が悪いと決めつけられると違う怒りが生じ、そのけんかはますます大きくなります。一番良くないのは、上の子を「お兄(姉)ちゃんでしょ」と叱り、下の子も「あなたもそれくらいで泣いたらダメ」と、両方を叱ること。お互い、相手のせいで叱られたと、余計にしこりが残ります。
以上の3つのポイントを踏まえた、私のやり方をご紹介しましょう。「お姉ちゃんにたたかれた」と言って、弟が泣いている状況です。
ママ どうしたの?
弟 お姉ちゃんがたたいた〜。
ママ あら、たたかれたの。お姉ちゃん、なんでたたいたの?
姉 私のおもちゃ取るんだもん。
ママ えっ、おもちゃを取られた? それは良くないねえ。(弟に)何で取ったの?
弟 欲しかったから…
ママ そう、欲しかったの。(姉に)欲しかったんだって。
1〜3のポイントを押さえた介入を繰り返していると、けんかの回数もずいぶん減っていくと思います。
1カ月で効果が出るはずですので、ぜひお試しください。
【きょうだいの組み合わせ別親の介入のポイント】
「同じきょうだいげんかでも、その組み合わせによって介入のポイントが違ってくる」