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「〇千万円請求された…!」となる前に知っておきたい自転車保険のこと

あんふぁん
保育園に送迎したり、公園に遊びに行ったり、車を持っていないわが家にとって、一番重要な“足”になっている自転車。数年前に、電動アシストつきの子ども乗せ自転車に変えて、より移動しやすくラクにはなったものの、子どもを乗せたまま転倒しそうになったり、まわりの自転車に接触しそうになったり、“ひやり”とする瞬間が時々あります。

「〇千万円請求された…!」となる前に知っておきたい自転車保険のこと


数年前には、小学生が乗っていた自転車による事故で、9000万円以上の損害賠償を請求されたというニュースもありました。何か起こってから困る前に、改めてきちんと知っておきたい自転車保険のこと。『FP OFFICE ITO』のファイナンシャル・プランナー伊藤魅和さんに詳しく聞きました。

安全な自転車を選ぶことと安全運転、そして保険のことも考える


「最近では、電動アシストつきの子ども乗せ自転車に乗る方が多いようですね。先日のニュースでは、BAAマーク(一般社団法人 自転車協会による「自転車安全基準」を満たしたものに貼られるシール「自転車協会認証」のこと)がないアシストつき自転車があり、そのアシスト比率が、道路交通法に定められたアシスト比率の基準を超えてしまう(アシストの力が強く、スピードが出てしまう)ことが問題とされていました。子どもを乗せるのに安全な自転車を選ぶことはもちろん、普段から安全運転を心がけることも大切です」

いろいろなところから自転車保険が出ていますが、どう選んだら良いのでしょうか?
「自転車保険に新しく入ることを考える前に、まず自動車保険や火災保険、傷害保険に加入していないかどうか確認してみてください。
車を持っている方なら自動車保険に、持ち家の方であれば火災保険にも必ず入っているはずですし、スポーツをしている方なら傷害保険に入っているはずです。すでに加入している保険に特約をつけることをおすすめします」

「〇千万円請求された…!」となる前に知っておきたい自転車保険のこと


新たに自転車保険に入る前に、すでに加入している保険を確認


特約をつけるときに、チェックするポイントについても聞いてみました。
「自転車で事故を起こした(起きた)場合に必要な補償は、(1)相手に対する補償(2)自分に対する補償(3)物に対する補償の3つです。(1)(3)の相手や物に対する補償が“個人賠償責任保険”、(2)の自分に対する補償が“傷害保険”となります。
とりわけチェックしておきたいのが、相手や物に対しての補償“個人賠償責任保険”の補償額がどれくらいなのかという点です。自動車保険であれば、月々数百円で特約をつけることができ、補償額が大きく無制限ということも多いので安心です」

自転車の整備・点検と一緒に加入できる『TSマーク付帯保険』


「新しく自転車保険の加入を考えるときに、おすすめのものは『TSマーク付帯保険』です。日本全国にある“全国自転車安全整備店”で自転車を整備・点検してもらうと、つけてもらえるシールがTSマークです。このTSマークについているのが『TSマーク付帯保険』で、“傷害保険”(障害補償)と“個人賠償責任保険”(賠償責任補償)の両方が付帯されています。
TSマークには、青色と赤色の2種類があり、どちらを選ぶかによって補償内容(金額)が変わります。
青色は整備・点検料が1000〜2000円程度、赤色は1500〜2500円程度と、店によって異なります。赤色のほうが補償内容は大きく、赤色のTSマークなら、死亡時などの賠償補償は最大5000万円(平成26年10月以降に貼付した場合)と、かなりの額が補償されます。また『TSマーク付帯保険』は、人でなく自転車につく保険なので、本人や家族以外が乗っていた場合(盗難自転車を除く)も支払われるのが特長です」

「〇千万円請求された…!」となる前に知っておきたい自転車保険のこと


『TSマーク付帯保険』は有効期限が1年間。整備・点検を忘れないように


「ただ、気をつけなければならないのが、TSマークの有効期間が整備・点検日から1年間ということ。普通の保険のように、自動更新や更新連絡が来ることがないので、忘れないようにしなければなりません。有効期限が過ぎてから再び加入するときは、同じように整備・点検を行ってもらうだけ。自転車のメンテナンスを行いながら加入できるという簡単さは魅力です」

チェックしておきたい、示談交渉サービス


その他に、特約をつけるときや自転車保険選びで気をつけておきたいことは、示談交渉サービスがあるかどうか。
「加害者となってしまった場合に自分自身で示談交渉をするのは、心身ともに辛いものです。
示談交渉サービスは自動車保険などにはついている場合が多いですが、『TSマーク付帯保険』にはついていません。
火災保険や自動車保険、傷害保険にも加入しておらず、『TSマーク付帯保険』だけでは不安があるようなら、他の自転車保険の加入を考えてもいいと思います」と、伊藤さんはアドバイスしてくれました。

わが家の場合は、車を所有していないので、まず加入している火災保険の特約について確認しつつ、『TSマーク付帯保険』と平行して検討してみるのが良さそうだなと思いました。
日々自転車の安全運転を心がけながら、自転車保険について、改めて確認しておくことが肝心ですね。

<文:フリーランス記者武田由紀子>

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