単身赴任の明と暗…夫婦関係の危機?絆を深めるチャンス?
転勤族の妻につきまとうのが“単身赴任”の問題。「亭主元気で留守がいい…」よく耳にするこのフレーズ、夫が単身赴任になるまではピンとこなかった私ですが、実際になってみると…(笑)。
今回は単身赴任経験者のママ66人のアンケートを元に、単身赴任の悩み、夫婦の問題を乗り切るポイントをまとめてみました。
単身赴任期間とその理由
今まさに単身赴任中25人、過去に経験がある35人、近い将来に予定がある6人。赴任期間で一番多かったのは、半年~1年が30%、次いで2~3年は26%。4年以上も離れているが12%も。
単身赴任になった理由として一番多かったのは、「帯同できない地域だった」「子どもの学校を配慮した」で同率20%ずつ。次いで「勤務期間が短い」18%、「家・マンションを購入した」14%。
では離れている間、どのくらいの頻度で家族一緒に過ごせているのでしょうか?
単身赴任の夫とどのくらいの頻度で会っていますか?
毎週末会えているのが14%、月に2~3回、月に1回がそれぞれ31%と、ひと月の中で会える頻度が比較的高い人が“76%”という結果。週末に移動できる距離なら、無理をしてでも帰る努力をして家族で過ごしている様子がうかがえます。
逆に2~3カ月に1回は6%、半年に1回が12%、ほとんど会えていないのが6%も。パパの仕事もハードでしょうが、待っているママと子どもたちも寂しく大変だろうなと想像しました。
次に、家を守っているママの心配事や悩みについて聞いてみました。
夫が単身赴任中の、妻の心配事や悩みは?
「子どもが病気になったとき、人手が欲しいときにない」(ななせぶんさん)、「小さい子ども2人を一人で見るのは大変、自分のストレス発散がなかなかできない」(そらみさん)、「子どもが父親の存在を忘れないか、家族の気持ちがバラバラにならないか心配」(ぺこりのさん)、私もその気持ちがよくわかります。
パパではなくママが単身赴任しているケースもみられ、「毎週末、片道5~6時間かけて移動するので経済的・身体的負担が大きい。平日の父子家庭の子どもへの影響も心配」(ATマチさん)という悩みもありました。
二重家計などの経済的な問題、海外の赴任地によっては治安や医療面もとても気になるところ。そして男性の一人暮らしは食生活や健康管理も大変ですし、加えて女性問題…と心配事が尽きません。
…そろそろ本題に(笑)。
では実際にどのくらいの人が“夫婦関係に危機感”を感じているのでしょう?
単身赴任で夫婦の関係に危機感を感じたことはありますか?
離れている夫との関係に危機感を感じたのは29%、感じなかったのが71%という結果。危機感を抱いている人が、私の予想をはるかに下回ったのには驚きました。
私は現在進行形で単身赴任を経験中ですが、夫のいない生活に慣れてきた頃から忙しさを理由に連絡が激減、ちょっとしたすれ違いがはじまり「このままではまずいな」と感じました。
「久しぶりに会ったときにぎこちない感じ」(ぴっころりんさん)、「夫が家族の輪に入りにくくなり、何を話せばよいのかわからなくなる」(リスさん)、「会わないといなくてもいいかなと、必要性を感じなくなる」(くまおさん)など、思わずうなずいてしまいます…。
「気づけば、子育ての考え方が異なっていた」(とどさん)と、コミュニケーション不足によって、二人の向かう方向がズレてしまうことも。
驚きの回答、50%は単身赴任で夫婦関係が良くなった!
しかしそんな中、これまた予想を反する回答が得られたのが、「単身赴任によって夫婦の関係は良くなりましたか?」の質問。“良くなった”と答えたのが、半数を占めたのです!
「家事や育児の手伝いをしてくれないことへのイライラがなくなった」(のんきちさん)、いない人には期待もしませんしね、それもよーく分かります(笑)。
「一緒に過ごせる時間が限られるので、以前よりも互いを大切に思えるように」(えままさん)、「お互いの存在が精神的な支えだと気づいた」(ありさりさん)など、パートナーのありがたさを改めて見直すきっかけになることも。
他には「毎月必ず会って、新婚当時のような心になっています」(リンリンちゃん)、「会えない時間が愛を育て、相手を思う気持ちが強くなりました」(cervejaさん)とラブラブな夫婦の様子も聞けました。すばらしい!
単身赴任中、夫婦間でどのような工夫をしていますか?
最後に、“夫婦の関係を良好に保つための工夫”についても教えてもらいました。
「なんでも相談すること。
「子どもの行事や予定はGoogleカレンダーを使って共有し、夫の生存確認のためにLINEをしている」のは、そらみさん。カオリアさんのように「予定は相手に確実に伝えておく」ことも大切です。
「一緒にいるときは全力で楽しむ」(ぺこりのさん)、「夜の生活は定期的に行う!」(ピコックさん)、「たまにデートをする」(ずっきさん)と、夫婦の時間を最大限に楽しむ努力も必要。
「感謝を忘れないように心がける」(くみっきーさん)、「“ありがとう”を必ず言う」(のんきちさん)と、離れた場所で一人がんばるパパを思い、感謝の気持ちを言葉で表すこともステキだと思いました。
決してマイナスだけではない単身赴任、この逆境が良い経験になったと言えるよう、夫婦・家族の絆を強めるチャンスにできるといいですね。
私も今度の夫の一時帰国の時に、久しぶりにデートでもしてみようかな。
<文・写真:フリーランス記者林未香>
今回は単身赴任経験者のママ66人のアンケートを元に、単身赴任の悩み、夫婦の問題を乗り切るポイントをまとめてみました。
単身赴任期間とその理由
今まさに単身赴任中25人、過去に経験がある35人、近い将来に予定がある6人。赴任期間で一番多かったのは、半年~1年が30%、次いで2~3年は26%。4年以上も離れているが12%も。
単身赴任になった理由として一番多かったのは、「帯同できない地域だった」「子どもの学校を配慮した」で同率20%ずつ。次いで「勤務期間が短い」18%、「家・マンションを購入した」14%。
自分がついて行きたくない、子どもがついて行きたくないというケースも。その他、共働きなので自分の仕事がある、ちょうど妊娠していた、親の介護などの理由がみられました。
では離れている間、どのくらいの頻度で家族一緒に過ごせているのでしょうか?
単身赴任の夫とどのくらいの頻度で会っていますか?
毎週末会えているのが14%、月に2~3回、月に1回がそれぞれ31%と、ひと月の中で会える頻度が比較的高い人が“76%”という結果。週末に移動できる距離なら、無理をしてでも帰る努力をして家族で過ごしている様子がうかがえます。
逆に2~3カ月に1回は6%、半年に1回が12%、ほとんど会えていないのが6%も。パパの仕事もハードでしょうが、待っているママと子どもたちも寂しく大変だろうなと想像しました。
次に、家を守っているママの心配事や悩みについて聞いてみました。
夫が単身赴任中の、妻の心配事や悩みは?
「子どもが病気になったとき、人手が欲しいときにない」(ななせぶんさん)、「小さい子ども2人を一人で見るのは大変、自分のストレス発散がなかなかできない」(そらみさん)、「子どもが父親の存在を忘れないか、家族の気持ちがバラバラにならないか心配」(ぺこりのさん)、私もその気持ちがよくわかります。
パパではなくママが単身赴任しているケースもみられ、「毎週末、片道5~6時間かけて移動するので経済的・身体的負担が大きい。平日の父子家庭の子どもへの影響も心配」(ATマチさん)という悩みもありました。
二重家計などの経済的な問題、海外の赴任地によっては治安や医療面もとても気になるところ。そして男性の一人暮らしは食生活や健康管理も大変ですし、加えて女性問題…と心配事が尽きません。
…そろそろ本題に(笑)。
では実際にどのくらいの人が“夫婦関係に危機感”を感じているのでしょう?
単身赴任で夫婦の関係に危機感を感じたことはありますか?
離れている夫との関係に危機感を感じたのは29%、感じなかったのが71%という結果。危機感を抱いている人が、私の予想をはるかに下回ったのには驚きました。
私は現在進行形で単身赴任を経験中ですが、夫のいない生活に慣れてきた頃から忙しさを理由に連絡が激減、ちょっとしたすれ違いがはじまり「このままではまずいな」と感じました。
「久しぶりに会ったときにぎこちない感じ」(ぴっころりんさん)、「夫が家族の輪に入りにくくなり、何を話せばよいのかわからなくなる」(リスさん)、「会わないといなくてもいいかなと、必要性を感じなくなる」(くまおさん)など、思わずうなずいてしまいます…。
「気づけば、子育ての考え方が異なっていた」(とどさん)と、コミュニケーション不足によって、二人の向かう方向がズレてしまうことも。
驚きの回答、50%は単身赴任で夫婦関係が良くなった!
しかしそんな中、これまた予想を反する回答が得られたのが、「単身赴任によって夫婦の関係は良くなりましたか?」の質問。“良くなった”と答えたのが、半数を占めたのです!
「家事や育児の手伝いをしてくれないことへのイライラがなくなった」(のんきちさん)、いない人には期待もしませんしね、それもよーく分かります(笑)。
「一緒に過ごせる時間が限られるので、以前よりも互いを大切に思えるように」(えままさん)、「お互いの存在が精神的な支えだと気づいた」(ありさりさん)など、パートナーのありがたさを改めて見直すきっかけになることも。
他には「毎月必ず会って、新婚当時のような心になっています」(リンリンちゃん)、「会えない時間が愛を育て、相手を思う気持ちが強くなりました」(cervejaさん)とラブラブな夫婦の様子も聞けました。すばらしい!
単身赴任中、夫婦間でどのような工夫をしていますか?
最後に、“夫婦の関係を良好に保つための工夫”についても教えてもらいました。
「なんでも相談すること。
報連相(ほうれんそう)です」(たかさん)、「1日おきでもメールや電話で連絡をとる」(すぎ888さん)、「おはよう、おやすみの連絡は必ずしていました」(しーちゃん)と、頻繁な連絡を心がけることが基本。
「子どもの行事や予定はGoogleカレンダーを使って共有し、夫の生存確認のためにLINEをしている」のは、そらみさん。カオリアさんのように「予定は相手に確実に伝えておく」ことも大切です。
「一緒にいるときは全力で楽しむ」(ぺこりのさん)、「夜の生活は定期的に行う!」(ピコックさん)、「たまにデートをする」(ずっきさん)と、夫婦の時間を最大限に楽しむ努力も必要。
「感謝を忘れないように心がける」(くみっきーさん)、「“ありがとう”を必ず言う」(のんきちさん)と、離れた場所で一人がんばるパパを思い、感謝の気持ちを言葉で表すこともステキだと思いました。
決してマイナスだけではない単身赴任、この逆境が良い経験になったと言えるよう、夫婦・家族の絆を強めるチャンスにできるといいですね。
私も今度の夫の一時帰国の時に、久しぶりにデートでもしてみようかな。
<文・写真:フリーランス記者林未香>