オーガニックは高い!だからナチュラルで? 子どもに”いい”ものを選ぶには
子どもにはなるべく“きれいな食材”を与えたい。誰もがそのように思っていても、オーガニック製品は意外と高額。せめて「ナチュラル」と銘打たれているものならば、きっと添加物が少なくて安心、と思っていませんか。
野菜だけではなく、乳製品や化粧品、服飾品にまでおよぶ”オーガニック”の動き。今こそしっかり知っておきたい
きっちりと基準を満たした認証があるオーガニック
「“ナチュラル”と“オーガニック”では全然意味が違います」と話すのはオーガニック・トレード・アソシエーション(OTA)のモニーク・メアーズさん。北米に拠点を置く同協会はオーガニックライフを推奨し、適正な取引や品質の管理、そしてその知識を広めるために世界各地でセミナーを開催しています。
モニークさんによると、「オーガニック(=有機)」と呼ばれるのは、世界179ヵ国において厳密な定義と規定によって認証されているもの。その製品にはアメリカでは「USDA:United States Department of Agriculture)」、日本では「有機JAS」と必ず明記されています。
認証の根拠が明確で、そうでない食品とはっきりと見分けがつく、かなり透明性の高いものです。
日本でも定期的にセミナーを開催するモニークさん。「オーガニック」を理解しやすいようにさまざまなスタイルでセミナーを実施
「ナチュラル」表示の意味
化学肥料や農薬などを使用せず、その栽培地も少なくとも過去3年に渡ってそうした化学物質を使用されていないこと、という厳しい条件のもとで栽培されたものを指すのが「オーガニック」。微生物やミネラルといった自然の力で育てられたもの、といってもいいでしょう。いっぽうで、日本で「ナチュラル」と表示されているものは、原材料が人工のものでないものを指していて、オーガニック農法で意味する「自然」とは同義ではないのだそう。たとえば遺伝子組み換えや農薬がたっぷり使われている材料を使用していたり、食材そのものに化学薬品が使われていても、人工のもの、たとえば、生クリームの代わりに植物油脂のクリームを使用したりしていなければ、「ナチュラル」と表示することができるのです。これはウソでもなんでもありませんし、オーガニックな食材を使用した「ナチュラル」な商品もたくさんありますが、ただ「ナチュラル」と書いてあるからといってすべてが「安全な食品」