夏になると元気に遊ぶ子どもの体には蚊に刺された跡がいっぱい…。特に子どもは大人よりも体温が高いために、蚊の格好の的になってしまうと言われています。
せめて家の中くらいは安心して過ごしたいところ。今回は二級建築士である筆者が、家に蚊を侵入させない工夫をお伝えします。
1:網戸は右側にする
風通しをよくするために窓を開けた際、網戸は右と左のどちら側にしていますか?
蚊を侵入させないためには、家の中から見たときに網戸を右側にするのが正解です。
網戸を左側にしていると、網戸とサッシの間に隙間ができます。これは、窓のサッシが家の中から見たときに“右側が手前、左側が奥”というところに関連します。
右側に網戸がある場合、窓が閉まっているのは左側です。
網戸は最も奥に位置しているため、閉まっている左側の窓のフレームと網戸のフレームが重なり合います。そのため、網戸と窓の間に隙間ができません。
しかし左側に網戸がある場合は、閉まっている窓が右側ということ。右側の窓は手前のサッシですから、網戸のフレームと重なることはありません。網戸を左側にして窓を半開にしてみると、家の中と外に小さな虫が通れるスペースが確認できるかと思います。
人間にとっては小さな隙間でも、小さな蚊にとっては家の中に入れる通り道。どちらを網戸にしても問題がない場合には、右側の窓を開放して網戸にすることをおすすめします。
2:換気扇にネットをつける
「どこも開いていないはずなのに、どうして家の中に蚊がいるんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
ドアや窓の開け閉めがなくても家の中に蚊がいる場合、換気扇から入ってきている可能性が考えられます。
換気扇は開口部ではないため見落としがちですが、小さな虫が入ってくるのに十分なスペースがあるのです。
換気扇には換気扇用の虫除けフィルターを使用することで、蚊の侵入を防ぐことが可能です。もし余っているストッキングがあれば、換気扇カバーにかぶせるという方法でもOK。ストッキングの網目は細かいので、空気を通しながら虫の侵入を防ぐことができます。
3:水を溜めない
蚊は水場で卵を産みます。水場といえば川や池を思い浮かべますが、住宅街にも発生源はいくらでもあります。
筆者が過去に住んでいた家は、玄関の前に下の写真のようなグレーチングがあったため、蚊の温床になっていました。
こういった水溜まりはもちろん、少量の水でも蚊は大量に卵を産みつけます。