アレルギーっ子にも屋台体験を!注目の『みんなの屋台』プロジェクト
屋台を楽しめない…アレルギーっ子の現実
花火大会や夏祭り、ずらりと並んだ屋台での買い食いもこのシーズンのお楽しみのひとつです。しかし、屋台で売られているものといえばたこ焼きにお好み焼き、ソースせんべいにベビーカステラと、食物アレルギーをもつ人にとってはうっかり口にできないものばかり。お友達も集まる地元のお祭りなどではアレルギーっ子たちはひとり、何も食べられずに過ごしていることもしばしばではないでしょうか。そんなわが子の様子を見て、立ち上がったお父さんがいました!
お祭りや花火大会などに屋台はつきもののお楽しみ。そんな中、アレルギーっ子たちが寂しい思いをしているなんて、なかなか気づけないもの
きっかけはハロウィン。息子にも楽しませてあげたい!
関浩一さんは自分の息子に小麦アレルギーがあることから、アレルギーについて深く考えるようになりました。
「息子は外食もできずにどこに行くにもお弁当持参。私自身、恥ずかしながら40年生きてきて、外で何も食べられない生活というものがあることを知らなかった。
私がそうであったように、食物アレルギーのことを理解している大人ってわずかだと思います。そんな世の中だからアレルギーっ子のママはママ友や家族にさえもなかなか理解してもらえない。誰にも相談もできず、とても孤独に大事な子どもを育て守っています」。
何か自分にできることはないだろうか、とアンテナを張っていたところ、地元のハロウィン企画メンバー募集というのを見つけて、メンバーに入れてもらったのが最初の行動。「トリック・オア・トリート!」と言ってお菓子をもらって食べる、誰にでもできそうなそんな体験を、アレルギーっ子はできずにいる。その年のハロウィン企画では小麦・卵・乳などの入っていないお菓子を調達して、息子をはじめアレルギーのある子どもたちにも楽しんでもらうことに成功。それを機に2016年3月、『みんなの屋台』プロジェクトを立ち上げ、アレルギーっ子も安心して楽しめる屋台の運営を始めたのです。
自身の息子がアレルギーに苦しむ様子を見て、『みんなの屋台』を立ち上げた関浩一さん。
ロボット教室講師やキッズ向けビリヤードコーチでもある
アレルギーっ子でなくても、健康的でうれしい
そんな関さんの屋台。7月はじめに浅草神社の「夏詣」に出店したところを、筆者は娘とともに訪れました。
遠目には普通の屋台と変わりませんが、近づいてみるとアレルゲン不使用のサインがあり、ものすごく大盛況!
この日のメニューは米粉のグルテンフリーたこ焼きと合成着色料不使用のかき氷。