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本を散らかす、読むのを禁止する…?子どもを本好きにする秘策4つ

あんふぁん
子どもを本好きにしたい!…と思いつつも、どうしたらいいかわからない、というママたちの悩みを聞くことがあります。
実際、子どもたちは本の中に無限の世界を見いだすものですが、それができるようになるまでは「本なんてつまらない」と言う子どもが大半です。
図書館司書の資格を持つ筆者の家庭では、2週間に1度、24冊の本を図書館から借り、2人の子どもが楽しく回し読みをしています。そんな筆者の家庭や、筆者の周囲の家庭で実践し、子どもが実際に本好きになった方法をご紹介します。

1.家に本を散らかしておく


ママとしては、家の中は常にきれいに片づけておかなくてはならない、と思ってしまいがちですが、実は散らかっていたほうがよいこともあります。その一例が、本の散らかしです。
筆者が以前、本好きにしたいという5歳の女の子のママにおすすめしたのが、子どもの動く範囲に絵本を散らかしておくこと。絵本は読む時だけ本棚から取り出し、読み終えたら片づけるのですが、寝る前に読み聞かせをするためにママが出す以外は出番がないのが悩みでした。


そこで、子どもがよく行く場所や遊ぶ部屋に、絵本を出しておくようにおすすめしました。ソファに置いておいたり、床に出しておいたり。すると子どもはソファに座ったときに、そこに絵本があり、なにかヘンテコな絵が書かれているワケですから、ついつい開いてみて、自分で読んだり、「読んでー」と言ってみたり。

いつの間にか、本は面白いということを知ります。

わが家でも、図書館から借りてきた本は、常にリビングの床に100均のカゴを置き、その中に並べています。ことあるごとにすぐ出して読むほかにも、毎晩、大人より早く夕食を食べ終わり、デザートまでの間を読書タイムにしているようです。

2.「まだ読んではダメよ」作戦


「読みなさいよ」と言われて渡されたものと、「読んではダメよ」と言われて隠されたもの。子どもはどちらに興味を持つと思いますか?
答えは「読んではダメよ」と言われたもの。
「ミルナの禁」とか「見るなのタブー」と名前がついているくらいで、とにかく見てはいけないと言われたものほど見たいのは人間の習性とでも言うべきものなのでしょう。「絶対押すな」と言われて押すのと同じです。

筆者に本の相談をしてきた、8歳の男の子を持つママには、子どものいかにも好きそうな本を買ってきて、表紙を見せて、しかも「読んではダメよ」と言ってリビングに置いておくよう、おすすめしたことがあります。表紙にわかりやすく、昆虫や忍者の絵が描いてあるものをあえて選び、それをリビングに置いたのを見せて「これはママの本でちょっと難しいから、ここに置いた本は見ちゃダメよ」と言っておく。すると、結局気になって、ママがいないのを見計らってチラチラ読んでしまうのが子どもです。
そのうち、同じ場所に違う本が増えていればそれも読んでしまいますし、いつの間にか読むということに抵抗感がなくなっているので、新しい本を見つけ、自分で読めるようにもなったそうです。

3.読書するママの姿を見せる


子どもを本好きにしたい時、もうひとつ覚えておきたいことがあります。
それは、「ママが本を読まなければ、子どももなかなか読まない」ということです。

本好きのママは、家で本を大切にしていますし、日ごろから本は面白い、本はすばらしいというアピールを子どもに対して行っているので、子どもは影響されやすくなります。
反対に、ママが本を読まないと、子どもは「ママは読んでないのに」「きっとつまらないから、読まないんだろう」などと感じ取り、本に興味を持ちにくくなってしまうのです。
もし、今から子どもを本好きにしたい…と考えるなら、遅すぎることはありません。ママが目の前で、雑誌やマンガではない本を読み、夢中になっている姿を見せてあげてください。同時に子どもが読みやすい本、興味を持ちそうな本を買ったり、図書館を利用してみてはいかがでしょうか。

4.子どもの興味を最優先に


文字が読めないころからの読み聞かせは、子どもを本好きにする基本的な方法のひとつです。筆者も子どもが小さいころから読み聞かせをしていましたが、周囲のママから「どうしたらいいかな?」と相談を受けた時には、必ず読み聞かせを推奨しています。

特に子どもが小さいころには、短い絵本を選ぶことが欠かせません。
絵と言葉から、子どもは頭の中でアニメーションのように絵本の世界を想像することを覚えます。これができるようになると、徐々に本が大きく、長くなっていっても、無限の想像力を働かせて物語を楽しめるし、物語以外の本も読めるようになります。
全国の図書館で読み聞かせが行われるのは、この想像力を育むことが目的です。

ごく小さい頃には、子どもは自然にお気に入りの本を選定し、ママにその本ばかり何度も読んでくれるようせがむことがよくあります。そんな時、子どもは、同じものを繰り返し見聞きすることで、楽しみながら想像力を育んでいるのです。ママは飽きてしまいますが、何度でもその本を読んであげましょう。やがて文字が読めるようになると、自分で好きな本を自然に読み出すことがほとんどです。

一方、子どもが本に触れないままで成長すると、本を読む時に使う想像力が未発達なので、文字は読めてもストーリーが頭に入ってこずに面白さを感じられない…といったことが起こります。
そんな時は、子どもがすでに興味を持っている分野の本を選び、ゆっくり読み聞かせてみましょう。
たとえばアニメで子どもが見ている物語が本になったものや、戦隊モノ、電車などの乗り物、お姫さまのおはなしなど。ヘンテコなものも、子どもは大好きです。最初は短い絵本から始めるのもコツですよ。

<文・写真:フリーランス記者あん茉莉安>

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