日本でも拡大中!フィンランド式育児支援「ネウボラ」ってどんなシステム?
ネウボラで簡単なチェックを受けてから、必要があれば医師へとまわされます。
元気に生まれた赤ちゃん。フィンランドの行政サービスのひとつ、妊娠するともらえる「赤ちゃんボックス」には新生児に必要なものはすべて入っているので、これさえあればなにも準備する必要がない
プロだからこそ安心して利用することができる
赤ちゃんが8か月のとき、夫妻はヘルシンキから郊外へと引っ越しました。それに伴いネウボヤも変わりましたが、以前お世話になったネウボヤと連絡を取り合うことはないそう。「彼女にはとてもお世話になったし、非常に個人的な付き合いでしたが、友人というわけではありません」とニーナ。
ネウボラは妊婦の健康管理と必要な手続きを代行し、夫婦の不安やストレスを和らげます。そして出産後も、子どもが小学校に上がるまでをサポートしてくれる存在。「とてもよく訓練されている」とニーナが言うように、押しつけがましく命令するわけでもなくプロとしての助言を行うからこそ、個人的な相談もすることができる。
もちろん、友だちのように仲良くなる人もいるのでしょうけれど、逆にこうしたドライな人間関係でないと成り立たないという側面もあるのかもしれません。
日本はフィンランドと比べて税金が安いので、”本家”とまったく同じサービスを望むのは難しそう。とはいえ、世田谷区をはじめ、日本全国にもネウボラシステムを導入する自治体が増え、夫婦の悩みを聞いてくれるカウンセリングサービスが受けられるようになってきたのはありがたいことです。もっと広がって根付いていくといいなと思います。
写真:ニーナさん提供