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ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」

あんふぁん
子どもをしっかりしつけなきゃ、いつもいいママでいなきゃと思うゆえに、息苦しくなってしまっているママも多いようです。
2019年からは「◯◯しない」子育てで、少し気持ちをラクにしてみませんか?いつも頑張るママたちに、2人の専門家がエールを送ります!

ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


あんふぁん読者アンケートから アンケート実施期間:2018年9月5日~10月3日、有効回答数1218人

20年以上幼稚園を見守り続けている平山許江さんのアドバイス!わが子と本気の感情で向き合っていれば子育ての9割は終えています



子育てで大事なことは何だと思いますか。感情的にならないこと? 子どもを正しくしつけること?
私は「子どもに本気の感情で向き合うこと」という一言に尽きると思います。
親が本気で向き合ってくれた記憶は、子どもの中に蓄積していきます。熱が出たとき、タオルで冷やしてくれたこと。お風呂で遊んでくれたこと。ガミガミ口うるさいことも含めて、親が自分に向けてくれた関心は、「ママやパパは自分の味方でいてくれる」という他者への信頼と、「僕はできる子なんだ」という自分への信頼を育てます。この2つが両輪となってその子の「生きる力」を支えるのです。

親が本気で向き合ってくれていると実感している子どもは、生きる力を持ち続けるもの。「すぐ感情的になる私は、ダメなママ」なんて思わなくて大丈夫。自然な感情で子どもに向き合うことこそ、親の仕事です。

子育てがラクになる3つの“しない”


1.いつも100%の親でいようと思わない
親だって人間ですもの、手を抜くところがあって当然です。でも、「今日はずっとテレビを観せてしまった」と思ったら、「明日は絵本を読んであげよう」と自然にバランスを取っているのではないでしょうか。それでも、やっぱり毎日は続けられなくてまた手を抜くわけですが、こうした「揺れ幅」の中でトータルとして「まあまあの親」でいれば大丈夫。それが生身の人間の子育てです。

2.叱ることをタブーと思い過ぎない
「褒めて育てよ」という言葉の本来の意味は、子どもはそうそう褒められるような行動を取るものではないから、いいことをしたときには忘れずに褒めましょう、ということ。
「叱らずに育てる」ということではありません。叱り過ぎてしまったときは、叱った言葉が「5」だとしたら、愛情のこもった言葉も「5」だけ掛けてあげましょう。

3.子どものうぬぼれや図々しさを否定しない
うまく紙が切れないと、「だってはさみが悪いんだもん」と物のせいにする。何かにつけて偉そう。こうした態度に悩んでいるママもいるかもしれませんが、これはママやパパからの絶対的な庇護があり、「自分は大丈夫なんだ、できるんだ」という自信があるからこそのうぬぼれです。この自信があるから、「生きる力」につながっていくのです。

ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


お話を聞いたのは:平山許江さん(ひらやま・もとえ)/東京学芸大学大学院への入学や子育てなどをはさみ、幼稚園に断続的に20年以上勤務。大学教授を歴任し、現在は青木幼児教育研究所所員、立正大学大学院非常勤講師。
著書に「子育ては、どたばたがよろしい」「保育の『ツボ』100」(ともに世界文化社)など。「保育楽者」として保育の楽しさを探究中。

「おやこ保育園」でママたちに向き合う小竹めぐみさんのアドバイス!理想のママじゃなくていい。子どもたちはありのままのあなたが大好きなんです



現代のママたちを見ていると、「子どもを感情的に叱らずに育てなきゃ」「正しい生活リズムをつけてあげなきゃ」など、頑張り屋さんが多いなぁという印象を受けます。でも、その気持ちが強いあまり苦しくなったり、溢れる情報に振り回されたりしていませんか?
私は以前、自分のクラスの子どもたちに「ママのどんなところが好き?」と聞いたことがあります。答えは「あったかいところ」「ママの匂いが好き」がダントツ。「生活リズムがきちんとしているところ」なんて言う子はひとりもいませんでした。
子育てに迷ったときは、わが子に「ママと何をしているときが楽しい?」「どんなことをしてほしい?」と聞くといいかもしれません。「ぎゅっとして」など、素朴な答えが返ってくるはず。
子どもは大人が思うよりもずっと、ありのままのあなたが大好きなのです。

子育てがラクになる3つの“しない”


1.自分のつくり出した“いい親”像にとらわれない
あなたの思う“いい親”とはどんな親のことでしょうか。この答えは人によってさまざま。「子どもをしっかりしつけるのがいい親」「子どもを伸び伸び育てるのがいい親」など、人によって真逆のこともあります。“いい親”とは、結局は自分の思い込みに過ぎず、どこかに1つの正解があるわけではありません。だから“いい親”にとらわれる必要はないのです。

2.心に余裕のないときは他のママのSNSを見ない
SNSは情報を取捨選択できません。同じ時間を使うなら、自分が確実に元気になれるものを見たり聞いたりするのが得策。
また、「料理は苦手だけど、子どもをなるべく褒めている」「裁縫はダメだけど、絵本を毎日読んでいる」など、日々子どものために無意識にやれていることに目を向けてみてください。あなたのそんなところを他のママは「すごいな」と見ているものですよ。

3.わが子の未来を心配して予防し過ぎない
ママたちは「コミュニケーション力をつけるために、たくさんの友達と遊ばせなきゃ」「将来のために習い事をさせなきゃ」と、わが子の未来を心配しがち。でも予防策ばかりで動いていると今のその子に必要なことを見逃してしまいます。予防も大切ですが、何より大事にしてほしいのは「今」 。成長とともに日ごとに変化する、わが子との大切な1日1日を味わってくださいね。

ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


お話を聞いたのは:小竹めぐみさん(こたけ・めぐみ)/幼稚園、保育園・こども園で保育士として勤務した後こどもみらい探求社を設立。あらゆる企業や地域と、子どもに関連するコラボレーション事業を展開。
主催する親子で通う習い事「おやこ保育園」が瞬く間に口コミで広がり、関東・関西で展開中。著書に「いい親よりも大切なこと」(新潮社、共著)、「70センチの目線」(小学館集英社プロダクション、共著)。1歳6カ月の女の子のママ。

他のママと比べていませんか?今のままのあなたで大丈夫!


アンケートでは60%のママが「他のママと自分を比べることがある」と答えました。
「自分なんてダメ」と思ってしまったときにそっと背中を押してくれるアドバイスを、平山さんと小竹さんに聞きました。

ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


子どもの叱り方を比べて


● 感情的にならずに子どもと向き合っているママを見ると、こういう優しい人がママの方が、わが子も幸せだろうなと思ってしまいます。(大阪府・年少ママ)

いいなと思うことは自分に合う形で取り入れて
「こんな接し方ができたらいいのに」と思えるあなたは、自分の目指したい目標が分かっているということ。ただ、全部をそっくりそのまままねしなければと思うと苦しくなります。
ファッション誌を読んで手持ちの服の組み合わせの参考にするのと同じで、ヒントの一つに留め、身の丈に合わせて取り入れていけばいいと思いますよ。(平山さん)
日頃愛情を伝えていれば叱るときがあっても大丈夫
私は娘を叱るとき、「常に仏のような心でいる必要なんてない。人間なんだから、怒る気持ちも大事にしよう」と決めています。なぜなら娘には自分の気持ちを大事にできる子になってほしいから。一方普段は、ぎゅっと抱きしめる、「好きだよ」と言葉でストレートに伝えるなど、シンプルな表現で愛情を伝えることが大切です。(小竹さん)

子どもの育ち方を比べて


● あいさつをきちんとする、ひらがなが上手に書けるなど「この子すごいなぁ」と感じると、自分の育て方はだめなのかなと落ち込みます。(千葉県・年中ママ)
他の子ではなく1年前のわが子と比べて
他の子と比べるのはキリがないし、「不幸探し」になってしまいます。ママだって、「◯◯さんちの奥さんは料理上手なのに」とパパから言われたら、やる気がなくなってしまいますよね。それよりも過去のわが子と比べて「幸せ探し」をしてみましょう。必ず成長を見つけ出せるはずです。大丈夫、来年の今頃はもっと成長していますよ。(平山さん)
模範的な「いい子」よりわが子らしさを大切に
他の子を「すごいな」と思えるのはすてきなこと。ただ、大人から見た「模範的ないい子」を求め過ぎないように気を付けたいものです。ママがわが子に対して「他の子と同じようにできない」と思うときは、その子が自分らしく行動しているとき。世間的に見て「いい子」かどうかだけでなく、わが子らしさも大切にしたいですね。(小竹さん)

子どもの人数を比べて


● 子どもが4人いるため、一人ひとりに愛情が届いていないのではと思う。(岩手県・年長ママ)
● 子どもを複数人育てるママはすごい。私は一人でもこんなに必死なのに…。(三重県・年少ママ)
親ならではの悩みが持てる幸せにも目を向けて
一人っ子はママの愛情を一身に受けられます。でもきょうだいがいれば、子ども同士の学びがあります。たった一人の親友がいるのと、親友まではいかないけれど複数人の友達がいるようなもので、「どちらがいい」とは言えません。この二つのお悩みから分かる通り、親というのはどこまでいっても満足しないし、傍から見るとそんな姿が愛おしいもの。「親ならではのぜいたくな悩み」と肯定的に捉えてほしいですね。(平山さん)

ママ自身の社交性を比べて


● 私がママ友をつくらないため、園のお友達を家に呼ぶことがありません。わが子のコミュニケーションの機会を奪っているのかも。(神奈川県・年長ママ)
幼稚園にいる間に遊べているなら十分です
子ども同士は、その時々にその子にとって必要なコミュニケーションをとり、人間関係を学んでいます。帰宅した後のことまでママが過剰に心配する必要はありません。「自分の社交性の無さが似てしまわないか心配」という思いがあるのかもしれませんが、近所の人にあいさつするのも立派な「社交性」です。ママ友の輪に入ることだけが全てではないので安心してくださいね。(小竹さん)

ママ必見!いいママは卒業しよう!子どものために 「しなくていいこと」


仕事をしているママを比べて


● 仕事をしているママ友に会うと、何もしていない自分が恥ずかしくなってしまいます。(東京都・年中ママ)
「何もない1日」を守るのは立派な仕事です
主婦の仕事は褒められにくいものです。ゴミが出されていることも、お皿が洗われていることも、できていないとすぐ気付かれますが、普段は当たり前だと思われています。でも、その「当たり前」を守るために、一家の経理も在庫管理も、慰安旅行まで一手に引き受けているママは一家の社長のようなもの。今日も平穏無事な「何もない1日」を守った自分を讃えてください。(平山さん)

ママたちのお悩みを読んで
● 農家の人は天気が心配だし、受験生は試験の結果が心配です。悩むというのは本気で向き合っている証拠。ママとしての自分を気に掛け、時に反省するあなたは100点満点です。大丈夫、大丈夫。(平山さん)
● 他のママと比べて落ち込んだときは、わが子が産まれたときの写真や日記など、自分が初心に帰れるものを手に取ってみてください。子どもと「おはよう」と言い合える今の幸せに気付けるはずです。(小竹さん)

illustrationSHIBATA Keiko

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